リッカルド・シャイー指揮 コンセルトヘボウ管弦楽団 14分28秒
DECCA 417 611-2
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かなり気に入った演奏です。とにかくコンセルトヘボウの音がいい!楽器が増えていくまでは、各ソロの美音をたっぷりと聴かせてくれます。それぞれの演奏者が、これがコンセルトヘボウの音なんだという意識を共有しているように感じます。
ヴァイオリンが加わってからも艶やかな音色は続きます。コンセルトヘボウの音色のファンが多いのもわかります。
ホルン、ピッコロ、チェレスタの部分も、ラヴェルが意図していたようにパイプオルガンっぽく聞こえてきます。
楽器が増えて次第に音量を増す時のティンパニの迫力は凄まじい。ドン、と音量を上げ、その音量増加は最後まで続きます。
トランペットもフレーズの最後でクレッシェンドし、これでもかというように気持ちを高ぶらせてくれます。
圧巻は、最後から6小節目から始まるトロンボーンのグリッサンドに合わせた、楽団員の雄叫び!この雄叫びは、クラウディオ・アバド+ロンドン交響楽団が有名ですが、シャイーもやっていたんですね。
そういえば、シャイーは1972年から、ミラノ・スカラ座で、アバドの副指揮者のポジションを務めていました。その 影響があったのかもしれません。サバタ→アバド→シャイーと受け継がれていったということでしょうか。演奏時間も、アバドと8秒しか違わないのも面白いと ころです。
注意深く聴いてみると、いろいろと楽しめる演奏です。