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ヘルマン・シェルヘン指揮 

ウィーン国立歌劇場管弦楽団 14分42秒

録音:1957年

Westminster PWN 337 (LPレコード)

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LPレコードですが、ヘルマン・シェルヘンの「ボレロ」みつけました。まさか、シェルヘンが「ボレロ」を録音しているとは思わなかったので、ショップで見つけたときにはびっくりしました。


シャルヘンは、かなりユニークな録音をたくさんのこしている指揮者です。この「ボレロ」にも「変さ」を期待してしまいます。結果、期待を裏切らない変な「ボレロ」でした。


最初から最後まで変なのは小太鼓です。この小太鼓奏者には、「ボレロ」の変な小太鼓大賞を上げたいと思います。


まず、音が変。あきらかにスネアを外してあるのがわかり、それだけではなくトントコトントコと響く変な音です。たたき方もムラがあり、音量も大きくなったり小さくなったり、突然叩かなくなったり音質が変わったり。おかしなキメのたたき方もするし、故意かうっかりなのか、最後には小太鼓の皮ではなく縁をたたくという場面もあります。小太鼓が2台になっても、なんだか2台があっていない。。。


全体の演奏自体も少し変です。


「ボレロ」は再弱音から始まり、ひたすら音量を増加させ、最後は最大音量で終わらせるという構成ですが、シェルヘンは、クレシェンドしたりデクレシェンドしたり。音量が増加して気持ちが高揚しそうになると、音量を下げてしまい、小太鼓も曲のはじめの時のように小さな音になってしまいます。


結局最後には盛り上がらずに終わってしまいます。


どう考えても愛聴盤にはなりえない内容です。


ただ、シェルヘンの演奏はたまに聞きたくなる魔法がかけられているようで、時々聞き返してみるアルバムにはなりそうです。