「集団的自衛権」を正当化できる閣議決定がされましたね。


この報道を聞いて、「日本人の怖さ」を理解していない政治家と、今行われている、本質がわかっていない「歴史教育」のことが頭に浮かびました。


日本人というのは、怖い民族だと思います。


何事もない平和な時代では、世界のお手本となるくらい素晴らしい道徳観にあふれた行動をとります。


最近報道されたワールドカップ会場でのゴミ拾いは、その典型です。


この行動自体は素晴らしいし、世界が見習うべきことだと思いますが、報道の取り上げ方とともに、ちょっと憂鬱になりました。


日本人の行動を観察すると、集団心理は無視できません。


わかりやすく言うと、「みんながやるから」という心理。


さらに、「みんながやるから」という後ろ向きな理由を隠す、自分を納得させる「仕方がないから」という理由付けの見事な才能。


戦時中は、このロジックによって悲惨な状況になりました。


今の社会でも会社の仕組みを見れば日本人の行動原理は変わっていないことがわかります。


会社の中で見られる様々な決断の中には、社長も含め、だれも喜ばないようなことがかなりあります。


誰も幸せになれないとわかっていても、ある流れにのるためにシステム(=会社の仕組み)が導き出した結論にしたがって人が動かされていく、というロジックです。


今の日本人がこのロジックに乗って、ストレスを感じながらも日々を送っているという状況は、戦時中の日本人と、何も変わっていないということを示します。


周辺国は、この恐ろしさを体験的に知っているので、日本の行動に敏感になるのだと思います。


安倍総理は、今回の決定によって「日本が戦争に巻き込まれることは一層なくなっていく」と語ったということですが、その想像力のなさに呆れてしまいます。


日本を巻き込むか巻き込まないかは、こちらの気持ちとは関係なく、相手の意志で決まってしまうことです。


巻き込まれた時には「仕方がないから」だけではなく、それを正当化する法も準備されることになりました。


そして有事には「みんながやるから」ということで「わっかちゃいるけど仕方がない」と右へならえで行動できる日本人の国民性があります。


ああ、恐ろしい。



安倍総理は、今を見て判断する能力はあるかもしれませんが、少なくとも歴史から日本人を学んで大きな流れの中で判断できる器では無かったようです。


他人事のように書いてしまうと、100年後の歴史教育の中で、今回の決断がどう語られるかが興味あります。




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