コンサートでいい体験をすると、しばらくの間はそのときの曲にどっぷりとはまってしまいます。


ということで、最近はラヴェルの「ボレロ」。


3月11日に読売交響楽団のコンサートに行ってから「ボレロ」を聴き続けて、今のところ22種類の演奏を聴いています。


同じ演奏を何回も聴くので、ここ3週間で、優に100回くらいは「ボレロ」を聴いていると思います。


「ボレロ」は、スイスの精密時計と言われたラヴェルが作曲(設計?)した曲です。


短いAとBの2つのメロディーが、AABB×4回+A+B’=18回繰り返されるという単純な構成をしています。


初めてこの曲を聴いた人は、おちょくっているのかな、と思うかもしれません。


それでも、演奏が終わった瞬間には、心臓がバクバクするほどの感動を味わうはずです。


曲の構成としては驚くほど単純なのに、実に多種の演奏パターンが存在します。


演奏時間は、標準で約15分。


演奏の速さだけとってみても、わずか15分の曲なのに、速いものでは13分台前半、遅いものでは17分~18分と、4分も差が出てしまいます。


それだけ幅があるのに、これがジャストスピードだというものはなく、ラヴェルの書いた設計図(=楽譜)の解釈の仕方で、度の速さでも感動的な演奏にすることができます。


この曲は、169回も同じリズムをたたき続ける小太鼓が大きなポイントになり、この小太鼓の扱いだけに注目して見ても、いろいろな演奏を聞いてみたくなります。


クラシック音楽の醍醐味は、楽譜の解釈の違いを楽しむということにあると思っています。


同じ曲の聴き比べです。


この醍醐味を知る上でも、「ボレロ」は最適な曲でしょう。


この調子だと、30くらいの演奏を聴くことになりそうです。


どんな切り口で整理しておくか思案中ですが、演奏時間で分けてみるのがいいかな、と考えています。


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