弦楽四重奏曲は、クラシック音楽の中でも独特の楽しみ方ができるジャンルです。
ヴァイオリン2本、ヴィオラ1本、チェロ1本の構成は無駄をそぎ落としたオーケストラのようで、凝縮された音楽となります。
各パートの動きがよく見えて、役割もはっきりわかるので、なんとなく聞き流すというよりも、スコアを見ながら個々の奏者の演奏に対峙して聴くような緊張感があります。
シューベルトの「死と乙女」を好んで聴きます。
特に第2楽章が好きです。
歌曲の大作曲家らしい「歌」を強く感じられるメロディーで、激しく盛り上がったと思うと、フレーズの最後で長調に転調して優しさが顔を出す、という流れがなんともいえません。
乙女に近づいてくる死の影。
それが少し遠のいて希望が見えたと思うと、再び死が迫ってくる、というような印象の展開です。
いかにもシューベルトらしいなと思って調べてみると、シューベルト自身がドイツの詩人の詩に曲をつけた「死と乙女」という歌曲があって、そのピアノ伴奏が第2楽章のテーマとして使われていたのでした。
歌曲はあまり聴かないので、勉強不足でした。
このドラマチックなこの曲は、ぜひともライブの演奏で、しかも間近で聴いてみたい曲の筆頭です。
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