パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管のコンサートに行ってきました。
場所は、横浜みなとみらいホール。
7月にチケットを予約してから、この日が来るのを待ち望んでいたコンサートです。
プログラムは、次の3曲。
カレリア組曲(シベリウス)
ピアノ協奏曲第2番(リスト)
交響曲第3番「オルガン付」(サン=サーンス)
お目当ては、大好きな「カレリア組曲でした。
リストのピアノ協奏曲第2番は演奏される機会は少なく、アルバムもそれほど多くない曲ですが、リストが何年もかけて手直しを続けただけあって、なかなか凝った曲です。
気持ちが音楽に合わせて高揚する一歩手前で失速する、という印象の曲ですが、生演奏で見ると、なかなか楽しめました。
サン=サーンスの交響曲は、ホール前面にあるパイプオルガンが活躍する大曲で、終楽章の盛り上がりは大したものですが、私にとって何度も聴きかえす、という曲ではありませんでした。
オーケストラとパイプオルガンは、ちょっと合わないかも。
ピアノが入るのもどうなのかな。
そんな疑問が湧く曲でした。
ピアノの部分だけ、「動物の謝肉祭」みたいだし。
と、こう書いてしまうと、大したコンサートではなかったように見えてしまいますが、そんなことはありませんでした。
曲はともかく、まず、パリ管弦楽団の音が素晴らしい!
弦の美しさや、木管楽器の柔らかさ、金管楽器のキレの良さなど、曲はどうであれ、できればその音をずっと聴いていたいと思わせるものでした。
特に、pppくらいの弱音が美音です。
さすがに、超一流オーケーストラは違いました。
そして、指揮者のパーヴォ・ヤルヴィ!
指揮ぶりは優雅で、まるで、羽毛を手で跳ね上げるような柔らかさ。
日本人指揮者の一部にみられる熱演的ポーズはまったく見られません。
オーケストラを大きく包み込むような一筆書きのような指揮ぶりですが、拍のポイントがわかりやすく、見事にパリ管をコントロールしていました。
優雅な滑らかな指揮と、パリ管の美音!
これだけで満足でした。
ピアノのソリストは、若手のジャン=フレデリック・ヌーブルジェ。
華麗なテクニックの持ち主で、アンコールで弾いてくれたプーランク作曲の小品であるトッカータはすごく楽しめました。
ちょっと、プーランクの曲を追ってみたくなりました。
サン=サーンスの曲が終わると、ブラボーと拍手の嵐!
結局、アンコールの拍手に3曲も応えてくれました。
・子供の戯れよりギャロップ(ビゼー)
・ハンガリー行進曲(ベルリオーズ)
・カルメンより前奏曲(ビゼー)
どれも、名演。
すごいサービス精神です。
アンコールが終わり、指揮者がいなくなったあとも拍手は鳴りやまず、楽団員の最後の一人が退場しても拍手はおさまりませんでした。
結局、再びヤルヴィが登場し、数人の楽団員を呼び戻して拍手に応え、バイバイのしぐさをしながら姿を消して、やっと拍手が終わりました。
それまで、私もスタンディングオベーションでした。
ヤルヴィは2015年から、NHK交響楽団の首席指揮者になります。
2015年のコンサートに向けて、ヤルヴィ貯金をする必要があるかも、です。
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