防音室に入れた小型システムは、スキャンダイナのアンプ内蔵スピーカーで鳴らしていますが、大音量となると、ちょっと荷が重すぎるようです。
低音に限界があるため、高音の音質が固く聞こえてしまうのです。
ギターもそうなんですが、低音弦がへたってくると、高音に伸びと艶がなくなります。
低弦を新品の弦に交換すると、高音も弦を張り替えたかのように、いい音になります。
スキャンダイナも、スーパーウーファーで補強してやれば、のびのびとした音を出してくれるかもしれません。
スキャンダイナのような小型スピーカーは、ニアフィールド的に使ったほうが合っていることは確かです。
そんなわけで、スキャンダイナをピアノの蓋の上に置いて、ニアフィールドで聴いてみました。
照明を落とすと、なかなかのステージイメージが目の前に広がります。
久しぶりに、ドラティ指揮の、ベートーベンの交響曲第7番を聴いてみました。
7番は「のだめカンタービレ」で、広く知られるようになりましたね。
第4楽章の後半、クライマックスを迎える手前の部分で、弦のパートが、1小節単位で第1バイオリン、第2バイオリン、ヴィオラ、チェロとバトンタッチしている様子がわかり、驚きました。
いつもの「ながら聴き」では気がつかなかったことですし、大好きなトスカニーニの演奏はモノラル録音ですから、立体的な動きはわかりません。
この曲のアルバムは、20種類くらいは持っているはずなのですが、たまたま家にあった何枚かのアルバムを取り出して、第4楽章だけ聴き比べてみることにしました。
ドラティ、ティレーマン、ラトル、トスカニーニ、カルロス・クライバー、シェルヘン、バーンスタイン、岩城裕之、こんなところです。
この曲の第2楽章は大好きなのですが、第4楽章はあまり好きではありませんでした。
なんというか、ブレーキシューがリムにあたっている自転車に乗っているように、スピードが乗らず、つねに減速しながら進むような演奏が多い印象だったからです。
比較的よかったのは、カルロス・クラーバーとシェルヘンの演奏。
そして、びっくりしたのは、岩城裕之さん+オーケストラ金沢。。。。のライブ録音。
スピードが落ちることなく、燃えていました。
前述の、パート間の受け渡し部分。
どの演奏も、ドラティ盤ほどの驚きはありませんでした。
さすが、職人のドラティです。
久しぶりに聴き比べをしましたが、これはクラシックの楽しみですね。
同じスコアから、別の解釈が引き出される。
小型のシステムで、クラシック音楽の楽しみを再確認しました。
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