ギターのMDを整理していたら、「MY MUSIC」というMDが出てきました。
何かと思って聴いてみると、自分の演奏したトローバのソナチネの第2楽章でした。
いつごろ録音したものかは正確には覚えていませんが、2002年8月30日以降のはずです。
2002年8月30日。
この日は、ギタリストであり、私のギターの先生であった平田宏先生が亡くなった日です。
ショックでした。
お通夜の席で記帳したとたん、号泣し、取り乱してしまいました。
夜中に家に帰ると、「先生から電話があったよ。遅くてもいいからかけてって」と家内に言われることが多く、0時を回っていることを気にしながら電話をかけることが、しばしばありました。
かけてみると、
「あー、お疲れさん」
と先生の声。
「あの、カンツォネッタの例の音だけど、あれはやっぱり4弦だね」
先生はセゴビアが好きで、セゴビアがどんな運指で演奏していたかということを、音楽の流れとその理由を考えながら、いつも研究していました。
そして、それがわかると、深夜でも、すぐに電話で教えてくれるのでした。
先生が亡くなってから、ずいぶんと長い間、ギターをさわるのがつらい時期がありました。
今日出てきたMDは、そんな時期の録音です。
先生はトローバが好きで、ソナチネやブルガレーサ、ノクターンなどの美しい曲のレッスンをしてくれました。
先生のレッスンを思い出しながら、ソナチネを弾いていたある日、録音として残しておこうと思って録ったものだと思います。
1発録りで傷の多い演奏ですが、1つ1つの音から、レッスン風景を思い出すことができます。
(演奏:ほんぽのすけ 録音日時:不明)
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