こんにちは!
いつもブログを読んでいただきまして、ありがとうございます。
今回は、私藤本が担当致します。
最近、息子がカナリアという名前を保育園で覚えてきました。
カナリアという名前は聴いた事あるけど、そもそもどんな鳥だったかな?
と気になってネットで調べてみると、
カナリアの生態の前に「炭鉱のカナリア」と「歌を忘れたカナリア」が検索ヒット。
どちらのキーワードも魅力的な響きがするので、調べてみますと、
~炭鉱のカナリア~
その昔、炭鉱労働者はカナリアを籠にいれて坑道に入ったそうです。万が一有毒ガスが発生すると、人間よりも先にカナリアが察知して、さえずりが止むからです。ここから、危険の前兆を示すものを炭鉱のカナリアと呼びます。
こちらの言葉の意味合いは何となく知っていたのですが、
やはり、カナリアを覚えたての子供には話し辛い内容ですね。
もう少し社会を知ってから教えてみます。
続きまして、歌を忘れたカナリアです。
~歌を忘れたカナリア~
日本の唱歌。元々は教会にいた子供を歌ったものとされていますが、
別説ではこの歌の作詞をしたの西條八十さんという人が、
詩人で食えずに株屋さんのお仕事をしていた際、
衰えゆく自身の才能を自覚しつつも、創作活動を出来ない現状の
やるせなさを歌ったものとされています。
歌詞はこちらです↓
かなりあ
一見かわいらしい歌ですが、別説の視点で見ると色々と沁みる内容です。
さて、何故この2つの言葉の意味が私の心にヒットしたかと申しますと、
最近研究テーマとしている「中途採用」に関わる事だったからです。
今から、それをご説明します。
まずは、興味深い調査データを紹介します。
リクルートのシンクタンクであるワークス研究所が、
新卒採用実施企業の人事部に聴きとり調査すると、
・中途採用者が活躍している組織は、新卒の離職率が低い。
・中途採用者が活躍していない組織の新卒の離職率は高めに推移する、
という結果が出たとの事です。
ここから推測するに。聴きとり調査された新卒採用実施企業は、
ほぼ新卒文化であり、そこに中途採用者という異物が入ってきたという図式なのでしょう。
この異物をどう取り込み活躍してもらうかに組織の力が試され、
力を持つ組織のみが中途採用者を活かせたのだと考えます。
そんな組織に魅力を感じ、新卒者が残るのは当然の事ですし、
逆もまた然りです。
私は、新卒採用をしている企業の方々に
「なぜ、御社では新卒採用をするのですか?」という問いかけをしているのですが、
その中で「新卒は真っ白だから、企業の価値観に染めやすい」
という回答がチラホラあります。
この回答が経営者さまではなく(経営者さまは、また違う悩みからくる回答です)
社員さまから出てきた時は、危うさを感じます。
何故なら新しく入ってきた人にだけに変化を求め、
組織自体は変わろうとしないことを当然の様に捉えており、
・建設的な修正意見を「うちらしくない」と耳を傾けない(更には潰す)人。
・客観的な比較論を「うちに馴染まない」と耳を傾けない(更には怒りだす)人。
・自分たちが若い時に背負った苦労を、新人にまで背負わせようとする人。
と困った人たちを量産する組織を、自ら創りだしているからです。
私は16年間採用・育成現場を見てきましたが、
経験上、そんな組織にいる新卒は辞めるか潰れていました。
ご自身の所属する組織状態はいかがでしょう?
知らず知らずの内に、事態が進行している事もあります。
ゆっくりと進行しているので、なかなか気づき辛いのです。
ただ、中途採用者を観察していると、
鉱山のカナリアの如くよくわかります。
中途採用者が組織運営において、当事者ではなく、
傍観者・批評家・被害者のいずれかになっていれば、要注意です。
中途入社の方は、現状不満、言い換えれば歌を忘れたカナリアとなって前職を離れ、
「この組織なら歌を歌える。」と期待して転職されたはずです。
企業側も「この人なら良い歌を歌ってくれる。」と信じて採用したはずです。
という事は、中途採用者が歌を忘れたカナリアになったのは、
ご本人の努力不足だけではなく、組織の取り込み能力の無さも起因しているのだという、
既存社員さまたちの自責と改善こそが、組織を更に良くする第一歩となるのです。
では、具体的には何を改善すれば?という問いへの回答は、
字数の問題上、次回に持ち越します。
最後までお読み頂きありがとうございます。
次回は7月の結婚式準備に余念がない、中村くんです。