本日、無事「シニア犬向けの冬の過ごし方」セミナーを開催いたしました。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
あっという間の1時間でしたが、シニア犬を家族に持つ皆様のお悩みや不安な事など、
普段の診察ではお話しできなかったことも聞くことが出来て、とても有意義な1時間でした。
参加できなかったシニア犬を家族に持つ方向けに、本日のセミナーのダイジェストを書きますので、
ご参考にしていただければと思います。
寒い時期にシニア犬が発症しやすい病気
1.膀胱炎
2.腰痛
3.外耳炎
4.心臓病
膀胱炎の症状
尿の回数が普段より多い
1回あたりの尿量が少ない
尿の臭いや色がいつもと異なる
悪化すると膀胱結石ができる
膀胱炎の予防法
動物病院での尿検査(早期発見、早期治療)
飲水量を増やす
腰痛の症状
いつもより動きが悪い(背中を丸めている)
お散歩に行きたがらない
腰を触られるのを嫌がる
ワンちゃんの場合、激痛よりも鈍痛が多いので
家族の方が気が付きにくい
腰痛の予防法
お散歩の前に腰を暖める
階段などの段差を避ける
動物病院での理学療法(レーザー治療や低周波治療など)
鎮痛剤やサプリメントで痛みをとる
外耳炎の症状
耳を痒がる
耳垢が大量に付着している
耳から悪臭がする
外耳炎の予防法
床暖房を利用しているご家庭では、横臥(横向き)で寝ていると耳の中が蒸れて
耳の中の細菌や真菌が増殖しやすいので、小まめに耳の中をチェックする
やり過ぎない程度に耳掃除を行う(耳をゴシゴシ擦らない)
黒色や黄色、緑色の耳垢が出ていたら、動物病院を受診する
心臓病の症状
運動をしたがらない
咳が出る(重症の場合、発作のような咳が続く)
突然、倒れる
舌の色が紫色になる
心臓病の予防法
動物病院での受診(早期発見、早期治療)
肥満にさせないような食餌や生活の管理
適切な内科治療
まとめ
シニア犬になると、
・若い頃と比べると免疫力が落ちて、感染症を起こしやすい
・骨や神経系に加齢によるダメージが増えてくる
・心臓や肺などの循環器、呼吸器に加齢によるダメージが増えてくる
・肝臓や腎臓などの内臓に加齢によるダメージが増えてくる
寒い時期は特に体力が落ちやすいので、一見調子がよさそうでも、
ワンちゃん自身が症状を隠していたり、気づいていなかったりと
深刻な状況になってしまう事が多いです。
そういったことにならないように、少しでの異常を感じたら
早めに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
今後も定期的にセミナーを実施いたしますので、
お気軽に当院までお問い合わせください。
デンタルケア実践編の続きは次回に。