開院して早3ヶ月。
少しずつ来院していただける患者さんも増え始め、
去勢手術や避妊手術など、手術を行う機会が増えてきました。
本日はタイトルのとおり、術件検査についてです。
皆さんは、ご自身が手術を受けられた事はありますでしょうか?
私は高校生の頃に、副鼻腔炎(蓄膿症)の手術を受けた事があります。
その時のことを思い出してみると、なんだか異常なほどたくさん検査をされた記憶があります。
血液検査はもちろん、レントゲン、CT検査、凝固検査(血が止まる機能が正常か)、心電図、肺活量、etc
一体、どれだけの大手術をされるのか不安になりつつ、検査室をたらい回しにあいました・・・。
現在、獣医師として皆さんの大切な家族であるワンちゃんやネコちゃんたちの
手術を実施させていただく立場になり、術前検査の大切さを実感しています。
開院したばかりの当院では、主に6ヶ月前後の健康で若い子達の去勢、避妊手術が多いです。
若くて健康だから、麻酔をかけても大丈夫と思われがちですが、意外と若い子たちでも内臓に
問題を抱えている子が多いようです。
今月行われた手術前の血液検査によって、異常が見つかった症例は2割ほどでした。
ほとんどの症例が6ヶ月前後のワンちゃんでした。
異常が見つかったワンちゃんの全てに肝臓の数値の異常が認められました。
幸い、全てのワンちゃんたちが治療によって肝臓の数値も正常に戻りつつあります。
血液検査で肝臓の異常が見つかったからといって、必ずしも肝機能障害というわけではありませんが、
麻酔薬が肝臓で分解される事を考えると、出来るだけ健康な状態の肝臓で麻酔かけた方が、より安全な
手術が出来ると思います。
当院では、簡単な手術においても、麻酔をかける際には術前検査を受けていただく事にしています。
もちろん強制ではありませんが、麻酔による事故のリスクを可能なかぎり下げる為に、ご家族の方に
ご理解をしていただいて検査をさせていただいております。
当院には、術前検査に必要な血液検査機器、レントゲン撮影設備、心電図検査機器などが準備してあります。
30分から1時間ほどお時間をいただければ、すぐに結果をお伝えできますので、手術を行う際には是非、術前検査を受ける事をお勧めいたします。
手術や検査についてのご質問やご相談がございましたら、当院までお気軽にお問い合わせください。