ともしび蝋燭に燈る焔の種 垂直にこわばったそれは微動だにせず この世が静寂に包まれていることを知る 光が照らす闇までの境界線に対峙するふたり 「愛してる・・・」 男がつぶやく 「信じてる・・・」 女がささやく 微かに響いたそれらは 空気の波紋を呼び 瞬く間に灯火が応えた 怯えるように光のひれをたゆたわせながら 憂いの山吹色から情熱色の緋へと変えていく 照りついた世界はかげろうに歪み 凍りついた蒸気をいつしか溶かし そして燃やし尽くしていく 光あるこの世で 窒息するまで