2020年9月21日修正しました
※お断り この記事は個人的な物であり専門的・技術的な所から発していないのでそれを踏まえて読んでいただくと有難いです。
新たに分かったこと、間違っている部分は修正していきます。
PENTAX(リコーイメージング)のデジタル一眼レフカメラK-30はエントリークラスのカメラではあるが防塵防滴と-10℃までの耐寒性能を持つカメラである。デザインも非常に攻めており、販売台数も多いと聞く。
だがその評価については価格.COM等では厳しい評価が出てきている。それが今回取り上げる絞り制御不良だ。
その症状はある日カメラで撮影すると何枚かに一枚が真っ黒でなにも写っていない症状が起き、そのうちにすべての撮影でそれが起きるというもの。
また、しばらく使っていない状態からいきなり真っ黒な写真を量産するというものだ。
実際は写っていないのでなく絞りの制御が効かなくなっており露出がアンダーになっているのである。
実は自分が某カメラチェーンで中古を求めたときに試し撮りをして見た所、写ってはいたのだが何か違和感を感じて調べてみるとISO感度を高くした上で露出補正を+に最大にしてあった事例があった。
つまりカメラとしての機能、露出系やCMOSなどには問題が無く露出制御をおこなうある一部品が問題を起こしていたのである。それ以外の不具合も遭遇した事があるがそれはまた別の故障であり頻発するものではないのでここでは割愛する。
その部品については他のブログや検証サイトなどで取り上げられているがソレノイドと呼ばれる小さな部品である。
左上の写真の部品が右上の写真のようについており絞りを制御する。
部品は上中央にネオジム磁石がありそれを金属部品の受けが囲んだ上に樹脂製のパーツにコイルが付いている部材が覆っている。そして下部に刺さっているのが今回問題を起こした部品である。
引き抜くとこのような馬の蹄鉄みたいな形なので馬蹄形部品と呼ばれているようだ(なおプランジャーとも呼ばれている)。これが普段はネオジム磁石に引っ張られているがシャッターを切りコイルに電流が流れると動く。(正確にはコイルに電流が流れるとネオジム磁石の磁力を打ち消す作用が発生し部品が動くようになり動作する)
レンズはカメラに付いているときは開放状態になっているがシャッターを切ると絞りを開放にしているレバーを抑えている物が動いて絞りはばねの作用で最小絞り状態になる。
それをカメラの露出制御回路からの指示で適正な露出の絞りに止める役目をこの部品は負っているのだが、この部品が上の写真のように「帯磁」すると部品が受けの金属部品に固着して動かなくなり絞りが常に最小絞りとなって露出アンダー(それも最大最小絞りなので真っ暗に)なるのだ。
これを聞くと何故PENTAXはこんな欠陥のあるシステムを取り入れたのか憤る方もいるだろう。
だが、実はこのシステムはPENTAXにとっては新しい技術でも何でもない、非常に堅実な枯れた技術であったのだ。
自分はPENTAXの古いカメラ、主にAFになってからのフィルムカメラを入手してばらして見たが、すでにMZ-50(MZシリーズ)等にはこのシステムが使われているのが解った。
もっと古いSFXには使われていないらしいが、ばらして見たことが無いので判らない(後日ばらして見て別のタイプのソレノイドを使っているのが判明した)、だが一つヒントになりそうなのがレンズの絞り環の有無。
実は絞り環のあるレンズはレンズの絞りがレンズ後ろのレバーがフリーになっても設定している絞り以上は動かない。その為このパーツは必要無いことから恐らくはレンズから絞り環が消えた辺りからのカメラから使われている可能性もある。(正確には絞り環にAが付いた辺りから同様なシステムは使われていると思われる、但しソレノイドのタイプは別)
最も現在でもK-1やKPなどの中級以上のカメラは絞り制御が別の物になっているので元々はそれだったのが廉価に作るために簡単な構造のソレノイドが出たのかもしれない。これはK-7より動画撮影の為に絞り制御を別の物にした為である。
参照 https://www.jstage.jst.go.jp/article/photogrst/73/2/73_2_90/_pdf
長くなったので続きは後日に。



