今になって思い出されますのは
1年前に亡くなった、太極拳の師匠のことです。
その師匠は、携帯電話をお持ちではなかったので
いよいよ購入したい、ということで
駅で待ち合せをし、一緒に携帯電話ショップへ行く予定でした。
駅で待っていました。
しかし、いくら待ってもいらっしゃらないので
駅の改札が見える、喫茶店に移動し、
窓際に陣取って、改札を出てくる人をずっと見ていました。
ずっと、ずっと、見ていました。
でも結局、師匠は現れませんでした。
携帯電話がない、ということは
何かあった時に外では連絡がつかない、ということなんだ、
と、知りました。
それからしばらくして、師匠の訃報がもたらされました。
あの師匠が、携帯電話を欲しいと言い出すなんて、、と
思ったのです。
もしかしたら、予感していたのかもしれません。
万が一のときのことを。
わたしは、訃報を聞いた時、
率直なところ、悲しいというような感情よりも、
「天へ召されて、良かったな・・・・・・」と心から思いました。
本当に、心から思いました。
多くは語らない師匠でしたが
少し以前より体調が悪く、
しんどそうにしていたからです。
この世で生きるのは、しんどい。
いろいろある。
なぜ、この世に生を受けたのか?
疑問でした。
いや、いまでも疑問です。
でも、今は少し分かってきたような氣がします。
なぜ、私が太極拳の大会で優勝「させられた」のか?
太極図は陰陽です。
太極拳は、陰陽を身体で表わします。
氣の根源は、
太極の無、無尽蔵の無であり、道(タオ)である、
といいます。
太極拳のいろんなことを調べていくうちに
「無尽蔵の無」にはまりこんで
進んでも進んでも、ゴールの見えない
超長距離マラソンを走っているような感じです。
分かった、と思ったら、分かっていないことが分かり、
また調べると、さらに知らないことが出てきて、、
それの繰り返しです。
そんなとき、「師匠がいたら・・」と思います。
明快な答えが返ってこなくとも構わない。
ただ、私の疑問をぶつける相手として
師匠がいてくれたら、きっと何か返してくれただろう、と
最近、しみじみ思います。
師匠は、本当にいろんなことを教えてくださいました。
そのひとつに、
ハムストリング(太ももの裏側)の運動があります。
多くの人は太ももの前側だけ発達しているのに対し
一流のアスリートは、ハムストリングが一流らしいです。
このハムストリングの運動をやりながら、
師匠を思い出します。
なぜ、なぜ、なぜ、の疑問を
天に投げかけ、答えを受け取れるよう
氣と身体を整え、世に伝えていくために
太極拳を続けたいと思います。
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