2025年の始まりは、新しい年に期待する気持ちではありませんでした。
その前年に仕事を辞めていた私は、「自分は人生で何をしたいのか」「なぜそれをしたいのか」という、とてもシンプルな問いにさえ答えられずにいました。
年の前半は、とても重く、不安定な時間でした。
3つか4つのオープンソースアプリを開発しましたが、完成した瞬間は少しホッとするものの、その満足感は長く続きませんでした。公開してしまうと、また同じ気持ちに戻ってしまうのです。
心理カウンセラーにも何人か会いました。その場では楽になりますが、落ち着きは一時的でした。
YouTube、ブログ、UXの仕事など、いろいろなことを試しました。「これなら何か変わるかもしれない」と思いながら。でも、不安はなかなか離れてくれませんでした。ずっと動いているのに、どこにも辿り着いていないような感覚でした。
静かな気づき
実は、本を一冊読み切ること自体が、私にとっては大きな挑戦でした。集中が続かず、途中でやめてしまうことが多かったからです。
それでも、なんとか「侘び寂び(Wabi-Sabi)」についての本を最後まで読み切りました。
それは、小さくても大きな転機でした。
私は強い完璧主義で、その完璧さへのこだわりが、知らないうちに満足感を壊していたことに気づいたのです。すべてが完璧でなければならないと、どんな進歩も意味を持たなくなってしまいます。
もし、この文章を読んでいる方の中に、「何をしても満たされない」と感じることが多い人がいたら、Wabi-Sabiについて知ってみるのも一つだと思います。人生をすぐに変えてくれるわけではありませんが、不完全さの見方が少し変わります。
その頃から私は、一時的な刺激や満足感しか与えてくれないアプリや仕事を、意識的に避けるようにもなりました。それこそが、私を同じ場所に留めていた原因だったからです。
その後、少し勇気を出して読み進めたのが、『Find Your Why』と『Atomic Habits』でした。すぐに答えが見つかる本ではありませんでしたが、自分の思考や動機、そして自分自身への期待のクセに気づかせてくれました。
静かに、自分のために作ったもの
そんな中で、少しずつ一つの考えが形になっていきました。
これらの本から学んだこと、そして心理カウンセラーから何度も言われてきたことを、静かにまとめられるものを作りたい。成功や評価のためではなく、「本当に大切なことを忘れないため」のものを。
それが、WishIn というアプリになりました。
ダウンロード数や注目を意識して作ったわけではありません。開発しながら、私自身が使い続けました。最初のユーザーは、私と娘でした。
SNSのように毎日開くことはありません。何日も使わないこともあります。それでも、開いたときには、外のノイズではなく、自分の内側に戻る感覚があります。
習慣ではなく、「願い」
その中で私は、習慣ではなく「願い」を書きました。
本当に、自分の心にとって大切なものです。
たとえば、
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不完全さを楽しむこと
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日本を訪れること
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身体的に強くなること
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お金を介さず人を助けること
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学んだことを実践すること
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お金中心の思考から距離を置くこと
そして、小さな「できたこと」も記録しました。誰かに見せるためではなく、「自分は前に進んでいる」と思い出すためのものです。
正直に言うと、今でもお金に対する不安はあります。その不安が消えたわけではありません。
でも、進歩は見えるようになりました。10kg体重を減らすのに、7年かかりました。早くもなく、完璧でもありませんでした。でも、やり遂げた。それが何より大切だと思っています。
静かに迎える、2025年の終わり
2025年は、大きな成果を与えてくれた年ではありませんでした。
その代わり、とても静かな贈り物をくれました。
自分自身との関係が、少しやわらかくなったこと。
すべてを理解しなければならないというプレッシャーが減ったこと。
ゆっくりで、不完全な一歩を尊重できるようになったこと。
私は今、強い自信ではなく、正直さと一緒にこの一年を終えようとしています。
それで十分だと感じています。
もし、あなたの一年が混乱していて、遅く、未完成に感じたとしても、それは失敗ではないのかもしれません。
それは、理解が始まる場所なのかもしれません。


