平素はご愛読ありがとございます。

本日の「ジョージ・ソロス」はこれまでのシリーズとは少し離れた

内容で書かせて頂きます。

その理由は、今週発売の「月刊現代」に、緊急直言「ジョージ・ソロス

アメリカの罪と罰」と題したインタビューが掲載されており、

今、金融危機が叫ばれており、世界中が未曾有の不安に包まれている

状況の中、相場の神様ソロスはどのように観ているのかを伝えることは

意味があるだろうと考えたからです。

この数年、ソロスはあまり表舞台には出てきません。

すでにお伝えしていますように、「投資家ソロ」というよりも

「慈善家ソロス」としての活動がメインになっています。

しかし、そうは言ってもやはり「ソロス」は「ソロス」です。

確かな眼で観る「洞察力」は一流のものがあると思います。

以下「月刊現代」に掲載されていたな内容です。


今回の米国の住宅バブルの崩壊はについてソロスはこう述べています。

「アメリカでは銀行などが住宅ローン融資をすることを決めると、

実際の融資自体は貸付専門業者である<ブローカー>によって

行われます。ここでできたローン債券は銀行によって集められ、まとめられて

証券会社に売られる。証券会社はこれらを証券化して格付け会社から

お墨付きをもらって機関投資家に販売します。この斬新な方法

【住宅ローンの証券化】を金融機関が開発したことこそが問題だったのです。

証券化のおかげでリスクを計算しやすくなり、信用の創造もしやすくなりました。

そのことが住宅価格を吊り上げたのです。もちろん、前FRB議長の

グリーン・スパンが金利を長い間、不当に低くしていたという事実もあります。

証券化のアイデアのポイントは、リスクを分散することによって

リスクを減らすことですが、実際には、様々な金融機関の手を経るため

リスク管理が甘くなり、かえってリスクが高くなっているのです。

格付け機関はそのことを認識していません。だから、住宅ローンを証券化した

商品の多くにAAAとい格付けを与えてしまう。

そしてやがてそのAAA証券が紙くずであることが分かる。これが実際に起こった

ことなのです。」

さらにソロスは今回の金融システムがおかしくなってことに関して、

金融技術が加速度的に発達し、政府がこの技術の本質を理解せずにいくつかの

規制を撤廃したことが原因だと指摘しています。


次回は、この金融危機の引き金を引いた米国を今後をソロスはどう観ているか

お伝えします。