(東京中日スポ)


大黒柱としての自覚に目を潤ませながら、浦和、闘莉王はサポーターに頭を下げた。

「選手も勘違いしていた。タイトルを1コ取るのがどんなに大変かと。もう1回力をつけてやっていくしかない。タイトルを取れなかったときのほうが勉強になると思う」。

残り2節で首位鹿島と勝ち点4差。絶望的な現実に、不屈の男から、ついに終戦宣言が漏れた。


 意地は見せた。左ひざに爆弾を抱えながらボランチで強行出場すると、後半22分には相馬のクロスを胸でトラップし、角度のないところから右足で逆サイドのネットに突き刺した。チームトップタイの今季11得点目となる驚異的な同点弾。

 しかし試合後敗因を問われると「僕です」と即答。

「チームを引っ張っていかないといけない責任がある。いくら点とっても勝たなきゃ何の意味も無い」と絞り出した。

「今年全タイトルを獲るとかって、そこまでの戦力も整えていないのによく言えるな」と自嘲気味に話した闘莉王。5年間で6つのタイトルを獲得してきたJの盟主に、6年ぶりの無冠という屈辱の現実が重くのしかかった。