放課後等デイサービスの立ち上げの考えの時に
縁を得て、障害者用デイサービスを見学する機会を
得ました。
見学した障害者デイサービスは2019年開所で
高齢者施設(特養)に併設されていました。
後の相談員との話で
「障害者用デイサービスを作ると付近住民から嫌われたり
反対運動が起こったりするが、
高齢者施設を作ると受け入れられるので、それに
併設して作る事が多い」との事でした。
定員は20名で、毎日楽しくレクリエーションを行うのが
目的です。
障害手帳はほとんどがA~B1まででB2はほとんどいない
らしいです。
特徴としては、
「他に”問題児”と言われて行き場の無い子の受け皿になる」
との事でした。
実際に見てみると、18歳~42歳までの若い子ばかりで
サークルのような感じでした。
内容としては、単純に”楽しく毎日を過ごす”という事だけを
追及しており、そこに”療育”の視点が無く、
『あぁ、そうかデイサービスは楽しく毎日過ごすための
施設だもんな』という当たり前の事を改めて感じました。
ただ、動作や会話を見ていると
「え、こんなに能力が高いのに就労支援B型に行けないの?」
というレベルの子が多く、
現在の「障害者就労・一般就労」の求められるレベルの高さ
に軽く絶望しました。
問題行動としてはどんなものがあるのか聞いたのですが、
・暴力行為
・コーヒーを1日20杯以上飲んで依存中毒症状
・窃盗癖
みたいな感じでした。
全員が全員うまくいったわけではないのでしょうが、成功例として
・本人の要求のルールを見つける→暴力行為の減少・消失
・コーヒーへの依存を本人の意識づけで軽減
・窃盗癖→別の無害な行動への代替行為
と言う感じで、利用者に寄り添って主張をしっかりと聞いてやると
安定するので”問題児”は”問題児”ではないという話でした。
そこから、相談員とは現在の障害者・児のおかれた状況について
話をしてもらいました。
要は、65歳~高齢者施設への入所と、
18歳~64歳までのグループホーム(以後GH)
についてです。
基本、在宅で親が面倒を見る家庭が多いですが、当然親の高齢化でそれが
難しくなってからだと困難なケースになっているという事でした。
グループホームは二極化してて、枠が余っていていつでも入れる
ところと、数十人待ちの所に別れているとの事。
また、高齢者デイ(GH)では当然のように行われてる別姓介護が
障害者デイ(GH)でも行われるので、特に女性の障害者デイ・GHの入居が
とても困難で、同性介護を謳っている施設が人気なのと、
GHの入居要件に身辺自立が書いてある事が多く、GHの利用者は
精神・身体は入りやすいが知的のGHは入居が非常に難しいという
話でした。
もう、現状を聞きながら、自分の子供は知的の他にも身体障害もあるので
身辺完全自立はまず難しく、親が家庭で一生見る必要になるのではという
気持ちと、将来に対する絶望で心が折れそうになっていました。
今は、放課後等デイサービスで”療育”、”成長”を目的にしていますが、
18歳を超えるとそこに”成長”はなく、”生きる”事を目的として
親亡き後のグループホームの入居戦争に勝ち続けなければならず、
その先に子供がどう生きていきたいかというプランを考えると
自分の子供が社会に何ら寄与する事ができないという漠然とした
悲壮感と、将来もまた苦労しなければならない絶望で、真っ暗に
なりました。
今の知的分野の将来ってどうなるんでしょう・・・・。