再び車を走らせ30分。
多分、、高速道だった。止まらずにビュンビュン来たもの。
無事で‥良かった!
海が目の前に広がっていた。
とても雰囲気のいいレストランで店前に並べられたらテーブル席を予約していた。
海を眺めて食事…私には夢のような時間に思えた。
「これ、女性ならクラッとすると思うけれど、、スペイン女性は、当たり前なのかね~」
日本語でぼやいた。
「スペイン語で話して」ホセは言った。
あ、、、そうね…
なとかぶつ切りで言った。
“クラッ”のところはハートマークの目をした女性の絵を描いて見せた。
「あぁ、たいしたことじゃない」ホセはいつものようにボソッと言った。
彼は、、あまりウインクしないし、棒読みのセリフみたいに話す。
めったに‥いいぇ、腹を抱えて笑い転げるのを見たことがないし、想像つかなかった。
彼はワイン、私はサングリアを注文した。
「君が言ってしまうと…寂しいな。明日も明後日も…いたら嬉しい」静かに言ってワインを飲んだ。
彼には言わないが、私はびくともしなかった。
ここでは(?)既婚であろうと恋愛を楽しむのかもしれないが、私はどうも“既婚”であると、燃料が減っていく。走れないのよね、、性格的に。
それをウマく伝えるコトができないし、彼らにはどうでもいいようなので、あえて伝えなかった。
盛り上げるような態度もとれなかった。
そうして紫がかった透き通る赤のサングリアと美しい眺めにうっとりした。
スープ、シーフードフライや肉料理、野菜の煮込みなど、堅苦しさのない家庭的なもので、そのどれもが美味しかった。
何を言ってもびくともしない私の手をポンと叩いて、ダメだこりゃーみたいな微笑を浮かべた。
「踊ろう!」と手差し出した。
「教えてあげる」そう言うと、肉を…しゃぶしゃぶするみたいに、右へ左へと私を流した。
私はしゃぶしゃぶ肉になっていた。
楽しかったけれど…
踊りじゃなかった。
……踊れたら、どんなに素敵だろう…
渇望だった。
この時、手を引っ張られながら、私は『日本に戻ったら社交ダンスを習うぞ!!』と、猛烈に!心に刻んだ。
(※帰国後‥『社』の字も出なかった
)
本当に素敵な時間であり、素晴らしいギフトでした。
ホテルまで送ってくれ、手の甲に3回kissをし「いつでも戻って来て」と静かに微笑んで言うと、フロントにいるジョージに門を開けるよう言ってくれた。
みんなが、仲間たちが、おお急ぎで『喜びの時間』というプレゼントを用意していく。
私は、その温かい思いに浸っているだけでよかった。
委ねているだけで、これまでにつくられた“キズ”が癒されていった。
日記にあったイラスト↓
