出発を決意した私は、スペイン語の先生に、帰国までお休みすることを伝えました。


その日は、ご主人もいました、
先生が作ってくたさったスペイン料理がテーブルいっぱいに並べられ、心地よいBGMが流れる中、素敵な時間を過ごしていました。


食べ終わると、ケーキとご主人自慢のコーヒーが出てきた。
あったかで幸せで、なんとなく泣きたくなっていた。
ご主人は、邪魔にならないよう部屋の隅にすわり、ギターを弾いています。本当に素敵な空間でした。


私と先生はおしゃべり。
と言っても、私は…スペイン語と日本語を混ぜながらですけれど。


「気をつけて旅するのよ」先生は私を抱き寄せて背中をさすりました。

そして「座って」と私に促してから
私を真っ直ぐに見つめるると、ゆっくり、そしてギターと重なり合うように話し出しました。
もちろん、スペイン語です。



『私は手にしています

あなたのすべてを見たくて目があります

あなたが発する美しく心地よい声を聞きたくて耳を傾けています


あなたを元気づけ、励まし思いを伝えたくて口を開きます


あなたを感じたくて鼻を利かせます



何かの理由でそれらがなくても
私は感じることで心を動かします

素敵なあなたを知ることができます

命をみることができます』



優しく微笑むと目を大きくして「分かるわね」と覗き込んできました。


溢れる涙が答えでした。



完璧なクラスでした。


落ちこぼれの私には最後の授業が、一番染み込んだ。
最高なクラス。


話せるようになること以上に大切な学びがあったのでした。