人間ってどんどん変わって行くのですね!(その1) | Solipsistと仲間たちのブログ

Solipsistと仲間たちのブログ

ブログの説明を入力します。

 もう十年以上前のことだったろう。家内と散歩していたとき、前を歩いている人の上着の下からシャツが出ているのに気づいて、「注意して上げようか」と言ったら、家内から「馬鹿ね。あれはわざと出しているのよ」と嗤われたことがある。それがどうだろう!最近ではそんな着方が当たり前になっているばかりじゃなくて、若い女の人が真冬でも薄い透けて見えるようなスカートを穿いている。そして、僕はつくづく思うのだが、人間って変わるものだなあ、しかもその変わる速度がどんどん速くなる、と。

 すると、若い友人が僕をせせら嗤って言うのだ。「大袈裟なこと言わないでよ。それは人間が変わったのじゃなくて、流行が変わっただけじゃないの」と。そこで、僕は待ってましたとばかり切り返すのだ。「それなら君は、変わったのは流行だけで、人間は変わらないとでも言うのかね。そもそも君は、人間と物とをそんなふうに分けて考えるのを当然のことと思っているようだが、それはそんなに確かなことなの?」と。思わぬ反論に身構えて「人間と流行というのは正確じゃない。心と物、意識と実在、内心と外界、等々という本来的な対立は近代哲学の根本的前提であって、それをいかに克服するかが、認識論や教育論の主要な課題だったのだよ」と彼は言うだろう。

 しめたと僕はほくそ笑みながら「君は随分古めかしいことを言うのだね。僕はその近代哲学の前提そのものが正しいかどうかと言っているのですよ」と言って、プライドの高い彼をぼくとのお喋りの土俵に引きずり込むことができたことにほっとするのです。