シーダーローズの樹の下で ~決意~ | 青嵐の霹靂

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~情熱と冷静の狭間で〜
悪性リンパ腫闘病記

こんばんは。

蒼月です。

只今、濾胞性リンパ腫の観察中です。

 

17年前に半年間入院しただけで、家の中の何もかもが違ってしまいました。

元々、優しくはない夫でしたが、ここまで金の亡者だとは思わずにいました。

結局、私の生命保険も、高額医療費負担分もヤツの懐に収まってしまいました。

 

私が、死を覚悟して臨んだ治療は、何だったのだろう。

 

保険金と療養手当分は、家のオール電化に使われてしまいました。

あとは、プラズマテレビを買ったりレコーダーを買ったり好き放題です。

 

文句を言おうものなら、倍以上の罵詈雑言が返ってきます。

 

ほとほと疲れ切った矢先に、息子が私の前で崩れ落ちました。

もう、これ以上は我慢できないかも。

 

息子が具合が悪くて寝ていると、枕を蹴飛ばして

「この怠け者が!」

と、怒ったというのです。

なんていう父親なんだろう。

 

息子と二人で通院していた、心療内科の先生に

「なぜ、逃げないんですか?」

「お話を聞いている限りは、治療が必要なのは旦那さんの方じゃないかな。

 でも、そういう人ほど治療には来ません。

 だったら、逃げるしかないでしょう?」

 

「逃げてもいいんですか?」

 

「当然ですよ。」

私は、先生の言葉に背中を押されるように家を出る決心をしました。