STAP細胞実験は、若山氏にとって本来の仕事ではなく、小保方氏らの依頼によって、手伝っただけなどと言う人がいるが、決してそうしたものではない。
STAP論文の中には、若山研究室の技術の粋があるのではないか?
以下の論文は、若山研究室で、核移植技術により分化細胞を多能性へと転換させた細胞において、遺伝子メチル化の変化についての研究成果が論文化されている。①②
卵細胞を融合させて2N細胞をつくり、父親由来細胞遺伝子インプリンテングの無いparthenogenetic embryos なるものを作製する。
父親由来の遺伝子の影響は、胚発生にどのような影響を与えるかの研究である。
父親由来のインプリント遺伝子の影響がないと、胎盤の形成異常がおこり胎児死亡となる。
核移植の胚においての胎児は腸管ヘルニアと、大きな胎盤形成となる。
核移植により胎児発育を延長させることは可能だが、核移植を繰り替えてしても(核移植を9回まで実験)、改善効果には限界があり胎児死亡はおきるとしている。
キメラの状態では満期まで発育することがある。
Functional full-term placentas formed from parthenogenetic embryos using serial nuclear transfer.
Nuclear transfer alters the DNA methylation status of specific genes in fertilized and parthenogenetically activated mouse embryonic stem cells.
興味のある方は、それぞれ読んでみるとよいが、ここでメチル化実験の図がでてくる。
これは基礎の研究者の行うタイプの実験ではないのか?小保方氏は、バカンティ研でそうした実験をしたわけではないだろう。
メチル化の実験は、①②の論文で行われており、若山研究室では、こうした実験はお手の物であるだろう。
STAP細胞を用いて小保方氏がメチル化実験をした時には、若山研究室員と一緒に実験したと思われる。
つまり、若山研究室でスタッフの協力を得て実験をしたと思われ、その成果は研究室で共有されていたはずだ。
メチル化実験の結果は、研究室内での議論でも使われてたはずだ。
そして若山氏のメチル化実験OKがでていたから、サイエンス、セルの論文にも使われたであろう。
都合が悪いことがあればすべて小保方氏の実験ミスにして、それぞれの実験の責任体制は明らかにされなかった。
こうした事実は、もっと検討されてしかるべきことだったのではないか?
②の論文でおこなわれているメチル化実験である。

インプリント遺伝子とは?
父親由来または,母親由来の対立遺伝子(アリル)のみを発現する遺伝子.親個体の精子や卵子の形成過程において,DNAメチル化などエピジェネティックな標識がゲノムに刷り込まれ,この標識にしたがって次世代の個体で転写調節が行われることで,アリルによる遺伝子転写の違いが生じる.
実験医学増刊 Vol.28 No.15