https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4908587/ 筆頭著者Avik Som氏
2月7日の当ブログに以下の記事を書いたが、その時に話題となった論文が上記だ。
2月7日の当ブログに以下の記事を書いたが、その時に話題となった論文が上記だ。
Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo
2月7日の当ブログは、ESねつ造論者が集まる他者様のブログでの話題の紹介であった。
その時、他者様のブログで話題となっていたのは、この論文の訳をめぐっての議論だ。
上記の論文は、腫瘍細胞が周りの環境を察知して、細胞の周りの環境を変えていくという観察結果を報告した論文であった。
環境を変える理由は、腫瘍細胞の生き残り戦略のひとつである。
腫瘍細胞は、取り巻く環境を酸性条件に変えて、周りに影響を与えて細胞を変化させていた。
PH条件以外にも、細胞が影響を受ける環境因子は多彩であり、間質(支持組織)の酵素、サイトカイン、コラーゲンや、低酸素などである。
この論文で登場するのは腫瘍細胞という特殊な条件があるのだが、この細胞は周囲の環境を酸性条件に傾かせることができ、周りの細胞を変えていくことができることに注目したい。
細胞は生存のために、周りに影響力を発揮するのである。
つまり、生存力の高い腫瘍細胞は、血管や神経や足場を築いて栄養路を確保しながら、腫瘍を拡大させていくことができる。
こうした拡大や転移能力がどの程度なのかで、腫瘍の悪性度が決まる。
これらの細胞の生き残りの手段のひとつとして、周りを酸性条件にするのだが、その時、周りの細胞に初期関連遺伝子が働きだす事が確認できたとのことだ。
著者らに言わせると、環境が酸性になりOCTが発現するとの観察結果の確認は初めであると言う。
間質(支持組織)というのは、聞きなれない言葉かもしれないので、少し触れる。
生体の臓器は、実際に働きを持つ細胞(実質細胞)と、それを支える細胞がある。
この支える構造物が、間質(支持組織)だ。
そして、支持構造にも各種細胞が存在し、実際に働く細胞を支える役割を担う。支持細胞からも他の細胞に指示が出という相互的な構造となっている。
この論文は、腫瘍細胞(実質細胞)が、周りで支えてくれる支持細胞を変化させていくという話である。周りを変化させていくための手段として、腫瘍細胞自身で酸性の環境を作るらしい。
ここで、酸が登場するとなると、STAPストリーへとつながっていく。
STAP細胞の酸浴は、初期化に関連しているが、腫瘍細胞の場合の酸浴は、腫瘍化である。
つまり、(悪い)腫瘍細胞が影響力を発揮して、周りの細胞を同じ(悪い)仲間にさそっていくとの話である。
そして、注目すべきは、この論文では引用論文に小保方STAP論文が登場することである。
2016年の上記論文が、2014年のSTAP論文を引用している。
酸ストレスが、幹細胞にOCT発現を報告した過去の文献としてネーチャーのSTAP論文を引用している。
STAP論文は撤回されたとはいえ、今でも引用は可能であり、実際に、引用してくれる研究者がいるのは、うれしいことと思う。