6月16日の若山会見での大事な発言は、片瀬氏によるFI細胞の薬剤感受性の質問もさることながら、会見後半で出てきた別の女性記者による、シークエンサーをつかった全ゲノム解析についての質問の答えではないかと思う。
なぜなら、若山氏の発言は、その後に桂調査委員会が行った全ゲノム解析の意義について、この時点で、若山氏が疑問を呈したと言えるものだからだ。
若山氏は、STAP細胞が絶対に無いという保証はできないと、何度も強調していた。
ESから作られたと決めることは、誰も、どの方法でも、証明できないという意味だろう。
若山氏のこうした見解を聞いて、この女性記者は、STAPは存在しないことを証明する方法を聞き出そうとしていた。
どうすれば、ESからSTAP細胞が作られたとの証拠をつかめるのか?との方法論について質問を投げていた。
後から何らかのツールを用いて、STAPはESから作られたねつ造であったと明らかにできれば、STAP細胞は存在しない。
そこで、女性記者は全ゲノム解析シークエンサーを持ち出してきた。
仮に、FLS-TやコントロールESの全ゲノムをシークエンサーで読んだと仮定して、両者のゲノムが全く同じだったとしても、何も言えないのでしょうか?と若山氏に質問している。
若山氏は、全く同じになったとしても、・・・STAPがESとそっくりなものだとしたら、そこは何も言うことができないと思う
と、ややわかりにくい言い淀んだ印象の言い方で答えた。
ここで、若山氏は、ゲノム構造の解析では、ESからSTAPが作られたことを証明できないと言っているのだ。
この時の若山氏は、自己点検派やねつ造派のグループらが、残存サンプルの全ゲノム解析でESねつ造を証明しょうとしていた理研の状況を思い浮かべたかもしれない。
ねつ造派が、理研に残存されたSTAPサンプルの全ゲノム解析を要求していることをふまえて、その方法ではだめだ!とほのめかしたのではないか?と思う。
実際は、その後、理研研究者らにより全ゲノム解析が行われ、小保方氏を窮地に追い込んだ。
結果、彼女はねつ造に限りなく近い人とされたのであった。
12月のはるかに以前の6月の時点で、若山氏が、全ゲノム解析ではESねつ造を断定できないことを明らかにしていることは、とても重要だったと思う。
この若山発言がこのままになってしまったのは残念であった。