桂報告書による検証調査の質について、整理しておきましょう。青字
1)論文や実験の正当性については検証しない。
2)若山氏、若山研究室から提出されたデータの正当性については問わない。
3)実験の詳細について、若山氏が忘れてしまったものはそこを問わない。
4)理研(自己点検グループが中心の内部調査員)が提出した検体サンプル、保存されている検体サンプルは、すべて正当なものとみなす。調査対象となる検体サンプルはすでに理研が確保しているものとする。
5)理研(自己点検グループが中心の内部調査員)からの要請が無い調査はしない。
6)実験ノート、実験データが提出されない場合は、不正認定をしない。裁判で理研側が不利にならないための対策となる(これについては、当ブログへのコメントがありました。)
7)論文著者や実験者の了解と協力の元で調査を行う。
以上の役割を担った桂調査委員会は、第三者機関の公平性を期すため、理研が外部委員を選んで発足させたものでした。しかし、上記の約束ごとを見ても、人選のやり方を見ても、第三者とは名ばかりのものでした。/div>
しかし、保存検体サンプルが解析可能な状態で理研GRASにあった事実は、このデータが外部に流出していたとしてもおかしくないとの疑いも高まりました。
桂調査委員会就任に要請された教授たちにしてみると、論文や実験の正当性は問わないとの条件で、やっと引き受けてくれたのかもしれません。
内部調査員たちは、そうした展開は望んでいなかったのです。
一部の学者たちは、この時は、たまたま特殊な細胞ができたのではないか?と考えたかもしれません。
そして、この桂調査委員会が出した調査結果は、“STAPはESの疑いが極めて濃厚だが、犯行自白も目撃者も無く、犯人の認定はできない”でした。
それまでの理研の内部調査員たちにより、小保方単独犯のストリーはできあがったものでしたが、新たに、保存検体サンプルの検査を加えたことで、理研の小保方犯行のストリーが強固になったはずでした。
しかし、保存検体サンプルが解析可能な状態で理研GRASにあった事実は、このデータが外部に流出していたとしてもおかしくないとの疑いも高まりました。
つまり、このねつ造を疑わせるデータが、以前から理研に存在していたことが証明されたのです。
このデータにアクセスできれば、桂調査委員会より以前に、(禁じ手を使い?)解析できてしまうのです。
この疑惑については、このブログで何度も指摘してきたことです。
桂調査委員会が小保方氏をねつ造犯としなかったことは、理研の内部調査員の一部の人の怒りをかったかもしれません。
しかし、彼らは、小保方氏への怒りをあらわにしても、刑事告訴はしないという方針を支持しました。反対の人もいたでしょうが、告訴しない理由は、理研が、証拠を用意できないこと、彼女を単独犯だと決められなかったからでしょう。内部調査員の中にも、小保方氏がねつ造したとは思っていなかった人もいたでしょう。
桂調査委員会就任に要請された教授たちにしてみると、論文や実験の正当性は問わないとの条件で、やっと引き受けてくれたのかもしれません。
委員たちは、STAP細胞はESだったにしたら、その後はどうにもならない矛盾にはまることがわかっているのです。ですから、理研は彼らに委員要請をする際、論文の正当性は問わないことにせざるをえなかったのです。
警察なら、保存検体サンプルの正当性については必ず元に戻って調べます。
STAPがESから作られたとなると、2論文もすべてねつ造になり、若山研究室の追うべき罪は、小保方氏を超えるものだったと思います。
内部調査員たちは、そうした展開は望んでいなかったのです。
若山研究室の仕事を否定することは、研究所としての理研を否定することになります。
桂調査委員会がSTAPはESとの裁定したことについて、生物学の科学者たちからは、たいした反論がでないのは残念でした。
生物学の専門家からは、否定的意見がでませんでしたが、分子生物学会に遠慮もあったかもしれません。
しかし、委員会の裁定とSTAP論文の内容との関係に戸惑った人は人は多くいたでしょう。
学者たちが理研の実験の正当性を疑ったり、研究室員総出の集団ねつ造事件と思ったりはしなかったと思います。
一部の学者たちは、この時は、たまたま特殊な細胞ができたのではないか?と考えたかもしれません。
STAPがESとしても、万能性の高いESがたまたまこの時だけあっても不思議はないと考えていたのかもしれません。
新規の生物学の実験は個別性が強く、著者の裁量権はたいそう高いものなのでしょう。
つまり、第三者が干渉できない質のものと思っているではないでしょうか?
生物学者たちは、一回だけたまたま成功したけど、後は再現できなかったとの経験もあるでしょう。
論文著者がそうだと言えばそうであるし、著者がそうでないと言えばそうでなくなるものでもあるのでしょう。
”正当性は、その後に引き続く実験の成果あってのみ証明される”との暗黙の了解があるのかもしれません。
つまり、第三者が、著者の裁量権を突き崩して、ねつ造論文だと判断することは、相当の証拠が必要になると思います。
若山研究室が、TSとESの両方の動きをするFI細胞をみつけたと言った時、そんなのあるものか!再現してみせろ!と要望する権利が、第三者にはありません。
FI細胞の実験をやった若山研究室の助言も指導もない状態で、小保方氏が持ち込んだFI細胞は、実験に使われたと言う証拠能力にもなりません。
今回の事件は、著者が存在を否定したので、論文が撤回になっているのです。
今回、若山氏が小保方氏にだまされてES細胞を使って実験してしまったというなら、なぜ、特殊な細胞ができたのか、若山研究室は、推論でもコメントすべき立場ではないでしょうか?
若山氏が無言を続けて、FI細胞の実在性について、全くコメントせず、その他の人が、FI論を語る事などできないはずでしょう。
もしねつ造を唱える人がFI細胞を否定するなら、若山氏のねつ造実験も同時に指摘すべきです。
さらに、レター論文の実験結果がFI細胞があるかのように書かれている理由について、ねつ造論者は推論を披露すべきでしょう。
税金で運営されている理研が、無駄な実験に税金を浪費したとの抗議をしたいなら、その矛先は若山研究室です。
結局、今回、コスト、労力、汗の遺伝子検索をして調べても、結論に導けませんでした。
遺伝子検査をしても、結論が特定できないことは、最初から予見できたことのように思います。
結局、桂調査委員会は、遺伝子解析を中心とする自己点検グループの描いたストリーを、受け入れました。
委員会のトップは、遺伝子研究の桂氏ですし、遺伝子学の遠藤氏の独断的で結論ありきの調査を肯定しています。
結局、遺伝子調査関連の研究者たちをなだめるための委員会だったと言われれてもしかたありません。