皮肉にも、このブログに寄生?!してきた広告に、皮膚が持ち上がるとの触れ込みの商品がある。
この広告の手法をみると、食品会社らしく(製薬会社ではなく)、とにかく、購買者に向けて“思い込ませること“をねらっている。
食品は、メーカーがおいしい、おいしいと言っても、食べた人が自身でおいしいかどうかを判断できる。だから、食品メーカーは、おいしい!おいしい!と連呼しても、それほど罪なことではない。
本当においしければ、商品は売れるし、おいしくなければ売れないだけのことだ。
こうした、広告手法は、食品メーカーに染み付いている。
それと同じノリで、食品メーカーは、老化予防と称する商品を売ろうとするのだ。これは、罪作りなことである。
たとえば、クリームの使用後は皮膚が持ち上がり若返ることができるとする宣伝がある。
買った本人が、おまじない効果を信じて、顔が変わったと錯覚すれば、商品は売れる。
新しい服を試着する時、店員が口をそろえて、「まあ、お似合いだこと!」と言ってくれるのと同じ作戦だ。
クリームを塗られた皮膚は、外来性のプリテオグリカンなる異物を載せられてしまうのである。
もし、本当に、それで皮膚がぶりぶりになるのなら、プリテオグリカンは表皮を通過して、皮膚の中(皮下)に、プリテオグリカンのままの形でとどまらなければならない。
プリテオグリカンなる物質が、そのままの形で皮膚に吸収され、皮下にとどまるとしたら、皮膚にとって、大変な異常な状況だろう。
生きている皮膚の細胞で、そうしたことが実際に起きたら、人はさまざまな病気になってしまうだろう。美容整形を繰り替えている人におきてくるアジュバント病が起きてくるだろう。
プリテオグリカンは、分子量の多い物質だろうから、皮膚の細胞にとっては簡単に吸収できないだろうし、プリテオグリカン濃度が低ければ、皮膚の細胞はそのままプリテオグリカンを無視するかもしれない。プリテオグリカンを分解していくのは、皮膚細胞にとって、難しい任務になりそうだ。
元々、生きている皮膚は、体内に外来物質がとりこまれないように、外来物質を必死に鑑別、排除を行う。もちろん、この外来物質は無視すべきと皮膚細胞が判断すれば、その外来物質は無視される。
そうこうしているうちに、やがて、その外来物質ははがれ、生体にいつまでも、とりついていることはできないのだ。
皮膚の上に載った物質を、皮膚細胞が感知すれば、その物質を分解するなり、吸収するなり、何らかの作業を開始するかもしれない。こうした免疫反応は、個人差が大きなものであろうが、いろいろな、免疫反応を起こしてくるリスクがある。
しかし、実際の商品開発の時点で、研究者同士で皮膚に載せたりして試しているだろうから、実際には、たいした皮膚変化はないことは確認しているだろう。つまり、なんの影響も無い物質なのである。
実際に何がどの程度に入っているのかは、不明である。
研究開発で何が検査され、安全が確認されたかは、企業秘密なのだと思う。
とにかく、実際にプリテオグリカンに活性があれば、何からの、アレルギー反応も心配される。
皮膚の上に載った小麦蛋白が、小麦アナフィラキシー(小麦に対する強いアレルギー反応)を起こした過去の出来事を思い出すことが必要だ。
こうした話を、広告文を作っているメーカーの人に話しをしても、通じないと思う。
皮膚の上に載せた物質と、皮膚とのせめぎあいで、どうしたことが懸念されるかについて、メーカーは、どのくらいに考えているのか?食品メーカーは、そうしたことを考えるプロ集団ではない。
以前に美白製品の使用後、白斑がおきて、カネボウがメーカー責任を問われたことがあった。
この時は、カネボウの研究者は、まじめに悩んだし、責任も感じたであろう。
とにかく、メーカーの研究者たちは、皮膚の医学についての知識は大いにあったと思う。
だから、医療者との話も通じやすかった。カネボウは、まじめに効果ある美白製品を開発しすぎたのだと思う。
つまり、ほとんど皮膚に影響を与えないような物質でごまかしておけば、美白が白斑症まで進むようなことはなかったのではないだろうか?そう考えると、商品というのは、あたりさわりのない効果の無い商品が無難だ。
使用効果が無くても、派手な宣伝で購買者の錯覚を誘導できれば、そこそこ売れている商品の開発につながるのではないだろうか?
しかし、こうした商品の氾濫は、詐欺のようなもので、やはり健康的な商業活動とは思えないが・・・。