昨日、紹介したピーナッツアレルギー論文ですが、もう少し、くわしく経過を見てみましょう。
初回の負荷テストでは、ピーナッツ蛋白50mgまで増量することが目標でした。
1日でこの量に達したのは、10人(26%)でしたね。それでは、他の子どもは、どうだったのでしょうか?
15人(38%)は、25mgまででした。6人(15%)は、12mg、5人(13%)は、6mgでした。ピーナッツ蛋白1.5mgまでの子どもは、2人(5%)でした。
92%の子どもに症状があったのですが、主な症状は27人(69%)が、気道症状だったようです。喘鳴、口のかゆみなどの口腔の症状、喉頭症状などでした。
これらの気道症状は軽症だったようですが、気道症状は食物アレルギーの症状では、一番注意を要します。喉頭浮腫など、気道が狭くなり、それが進行すれば、息ができなくなります。この時点でめげそうになりますが、中止せずに、がんばってアレルギーを克服できたということですね。
アレルギー反応は起こしても、子どもたちは、なんとか調節能力を働かせて、それ以上には反応は進まないことが多かったのです。喉頭浮腫は、進むと恐いので、この症状があれば、自宅での増量は難しいですが・・・。エピペンのタイミングも難しいですね。
胃腸症状の嘔気と腹痛は、17人(62%)に見られました。6人(21%)は、下痢と嘔吐がありました。24人(62%)は、皮膚症状がありました、6人に喘鳴があり、そのうち、2人の喘鳴は中等度まで進行しました。
食物アレルギーは、症状が2か所以上にわたると、さらに進行するのが恐いと言われます。この論文の症例は、喘鳴や胃腸症状に加えて、皮膚症状も伴っている子どももかなりいたようです。
それでも注意深い観察や、薬剤などを併用して、初日をのりきったようです。
その後のピーナッツ蛋白増量期には、46%の子どもが反応を起こしました。
しかし、その後に、自宅で維持療法を続けている間では、症状は3.7%と少なかったようです。子どもたちは、この時点で、ピーナッツにかなり反応をしなくなったようです。つまり、異物として反応することが消えてきたと言えます。
その後は、93%の子どもが、ピーナッツ蛋白3.9gに耐えられるようになったと昨日に書きました。途中の10人の子供たちが、それぞれの理由で負荷試験を止めていますが・・・。
論文では、この子どもたちの免疫状態の経過を追ってみています。IgEは、33ヶ月後には低下がみられ、IgGは上昇しました。バソフィルの反応は低下しました。調節性のT細胞は、6-12ヶ月で増加しましたが、その後は低下しました。