シリーズで情報提供させていただいている長崎・広島の被爆者における、成長後のがんによる死亡状況についてです。女児は、胎内および小児期において、男児より放射線障害による影響が大きいことがわかります。論文のサマリだけなので、詳細は不明です。
 
1950年10月から1992年5月まで、子宮内被爆者と6才未満で被爆した生存者において、思春期以後(17から46才まで)の発がんによる死亡を検討しました。
 
少なくとも被爆量が0.01Sv以上と推定された、子宮内被爆者807人と、小児期被爆者5,545人を調査集団としました。この人たちと比較するための対照集団は、0.01Sv以下の被爆者集団10,453人でした。
 
子宮内暴露集団からは、10人のガン死があり、1シーベルトごとの超過死亡の相対危険の推定値(ERR/Sv)は、2.1(0.2~6.0の90%の信頼区間、約1.2倍から7倍になる)でした。この数値は、後5歳までに被曝した人のがん死と同率でした。
 
子宮内被爆者のがん死は、白血病(2人)、女性特有の臓器(3人)と消化器(5人)でした。 女性では、全固形がんによる死亡は9人で、1シーベルトごとの超過死亡の相対危険(ERR/Sv)は、90%の信頼区間において1.6~17でした。消化器系がんでは、ERR/Svは、0.7~20の90%の信頼区間となり、女性器官のガンのERR/Svは、90%信頼区間は0.7~42となりました。
 
子宮内暴露の男児での、固形がん死はありません。女性臓器ガンを除いても、女児のがん発症が多いです。Radiat Res. 1997 Mar;147(3):385-95