Radiation Effects Research Foundationによる調査

固形がんは、被爆者の加齢と共に、増加するが、白血病では、被爆後早期の発症が多く、加齢による増加は少ないことが示されています。超過死亡とは、被ばくをしなかった人と比較した場合、被爆者で増加した死亡と算出された値です。白血病の方が、より個人差が大きく、発症に関係するようです。固形がんでも、女性に不利な値(放射線に抵抗力が低い)が出ています。小児の男児で、白血病になりやすいようです。
 
長崎・広島の原爆の被災者で、少なくとも0.005 シーベルトの線量の被爆者が60%を占めているコホート集団86,572人を、1950-1990年における、がん・白血病による死亡を追跡しました。0.005シーベルトSvの被爆者グループより、3086人、0.005 シーベルト 以上を暴露したグループからは4741のガン死が報告されました。
 
一般人におけるがん死を考慮すると、被爆者は、約420人の超過のガン死があったと見積もられました。そのうち、85人は白血病でした。 1950-1990年の超過死亡は、25%が最近5年の間(1985-1990)に起きましたが、この人たちは、小児期に被ばくした人が半分を占めました。
 
1950-1990年の超過死亡の3 %が、最近5年(1985-1990)の白血病死でした。 白血病は、被爆後すぐの15年で起こったのに対して、固形がんでは、むしろ、被爆者の加齢と関係しました。30歳で被爆した人では、生涯の固形がんの超過死亡は、1シーベルトにつき、男性0.10、女性0.14と計算されました。 50歳で暴露されると、がん死のリスクは、約3分の1に減りました。
 
10歳で暴露された場合では、30歳で被爆した人の1.0-1.8倍と推定されました。10歳、30歳で暴露された場合、白血病の1 シーベルト当たり超過危険は、男性0.015と女性0.008の推定値でした。 50歳で暴露された場合、約3分の2になると計算されました。
 
 固形がんの超過危険は、3シーベルトまで線形モデル(線量と並行して死亡が増す)となりますが、白血病は、線形モデルとはならず、0.1 シーベルトの被ばく量を受けた人は、1 シーベルトを受けた人の1/20になると推定されました。
PMID: 8677290 Radiat Res. 1996 Jul;146(1):1-27.
 
以前のブログでも、書いていますが、ここでの被ばく量のシーベルトは、現在、マスコミなどで使われている水うあ空気などの汚染の単位とは異なり、実際に人の体内に入ったとされた値です。ミリでもマイクロでもない単位です。