長崎・広島で被爆した人では、他の地域のがんの発症と比べて、どの位にがん発病が増加したかを検討した、1994年のデータの紹介です。
 
Life Span Study(LSS-E85)、寿命研究と呼ばれるコホート研究です。
 
79,972人の調査集団の人のうち、1958~1987年で、8613人のがんが診断されました。 広島と長崎被爆者記録簿の登録簿より、データを処理しました。がん診断の根拠は、75%は組織学的に確かめられ、6%は直接観察、8%は臨床診断、12.6%は死亡診断書を用い、がんと確定診断されました。

がん超過発症率は、線形用量反応モデルに、性、年齢、暴露量などの影響因子を加えて評価しました。

1シーベルトごとに増加するがんの相対危険度は、0.63でした(63% 増えるという意味で、1が1.63になる)、100000人ごとでの数値に換算では、1シーベルトごと 29.7人のがんが増えました。

1シーベルトごとに増加した相対危険度は、胃がん0.32、大腸がん0.72、肺がん0.95、胸1.59、卵巣がん0.99、膀胱がん1.02、甲状腺がん1.15、肝臓 0.49、非黒色腫皮膚1.0となりました。神経組織のがんは、若年の被爆者に多く発症しました。
 
甲状腺がんは、2倍になっていました。
PMID: 8127952  Radiat Res. 1994 Feb;137(2 Suppl):S17-67.