肉体的・精神的ストレスをかけると私たちの体は大きく変化します。ストレス時には視床下部からCRH(コルチコトロピンリリーシングホルモン)が分泌され、その刺激によりACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が増加し、最終的には、副腎皮質からのコルチゾール分泌がおきてきます。これは、病気ではなく、ストレスから体を守るための自然な反応です。
しかし、実際には、ストレスによりコルチゾールが増加すると、体を外敵から守る免疫のしくみを抑えてしまいます。T細胞機能の抑制、リンパ球の減少、胸腺の萎縮、肝臓、脾臓のNK活性の抑制を起こします。
副腎髄質からのアドレナリンの分泌もNK活性を低下させます。リンパ球の倉庫である脾臓に自律神経繊維が接触しているため、神経が免疫細胞に直接的な影響を及ぼしています。
しかし、実際には、ストレスによりコルチゾールが増加すると、体を外敵から守る免疫のしくみを抑えてしまいます。T細胞機能の抑制、リンパ球の減少、胸腺の萎縮、肝臓、脾臓のNK活性の抑制を起こします。
副腎髄質からのアドレナリンの分泌もNK活性を低下させます。リンパ球の倉庫である脾臓に自律神経繊維が接触しているため、神経が免疫細胞に直接的な影響を及ぼしています。
ステロイドホルモンはもともと、体の中でつくられる物質ですが、薬として体の外から投与された場合には、自然分泌量よりかなり多くなるので、多彩な副作用を示します。俗に、ステロイドが危険と言われる理由です。ステロイドは免疫機能を抑え、単球、マクロファージ、NK細胞の機能を低下させます。T細胞には、攻撃的な1型と、懐柔的な2型がありますが、ストレスは、相対的にTh1の働きが落ちます。抗原提示細胞からのIL12(インターロイキン12)の産生をおさえますので、アレルギーのおきやすいTh2反応の方に移行します。ストレスの結果で上昇するカテコラミンも、免疫をTh2細胞分化へと動かします。情動的ストレスがIFN-γ(インターフェロンガンマ)の産生を抑制して、Th1,2細胞をTh2細胞へ分化させることが示されています。人は興奮すると、交感神経が優位になります。ノルアドレナリンも、ストレスホルモンとして有名です。ノルアドレナリンのようなカテコラミンが増えると、心拍数、血圧上昇、心筋の酸素消費量が上がります。冠動脈が痙攣したり、血小板の凝集能が亢進し、線溶系機能が高まります。こういう状態は心筋梗塞のリスクもあがります。抗不安剤などは、こうしたノルアドレナリンの作用を抑えています。
ストレスは、急性と慢性がありますが、急性では、一過性に免疫機能が高まることがありますが、慢性では、免疫機能が落ち、人の体は、外部からのいろいろな攻撃に弱くなります。ストレスがかかると、風邪が治りにくい、心臓病やがんになりやすいというのも、免疫監視作業が不足しやすくなるためです。
CRH(コルチコトロピンリリーシングホルモン)は、皮膚のマスト細胞を活性化させます。すなわち、ストレスは、マスト細胞が関与する急性蕁麻疹をおこしやすくします。女性は、Th1,Th2リンパ球の機能が高いので、刺激に対し皮膚の反応はおこしやすいです。
ここで、ボス猿の話をします。彼の男性ホルモンは高いです。するとどうなるのでしょうか?免疫機能が弱まります。寄生虫などの感染症に弱くなります。そして、新ボスに交代するのです。
魚の色の鮮やかさも、ストレスがかかるとぼけます。魚が持つ抗酸化物質のカルチノイドが、ストレス対処に回され消費されてしまうのです。そしてカルチノイドが減った魚は、色がくすんできます。
最後に人間です。外国では、鬱の治療に、男性ホルモンが使われているようです。この物質は、元々、細胞性免疫、液性免疫などを、広範に抑えますし、がん誘発因子でもあります。人の体は、所詮、こちらを立てれば、こちらが立たずです。