台風で甚大な被害の出た地域にお住まいの皆さんには、心よりお見舞い申し上げます。


あれだけ水浸しの映像を見ていると、まるで3.11で津波被害を受けた地域の一角を見ているように感じました。


普段住んでいる地域があんな目に遭ってしまうと、今後も同じように住めるかというのは精神的に大変なハードルとなってしまうでしょうね。


確かに紀伊山地の山々は深く険しいし、急流も多いけど、もう少し多くの人の命が助かるような手立てはなかったのでしょうか。




地方自治体に関しては、何かと予算の問題で安全対策が進まないといった報道もなされていますが、過疎地の町村レベルならともかく、都道府県が住民の命を守るための最低限の対策すらできてなくて言い訳するなと思います。


奈良県に至っては、大塔のあたりでまた大規模な地すべりが起きましたし、今回多くの行方不明者を出しましたが、どれだけ調査がなされ対策がとられていたのか疑問が残りますね。


昨年の遷都1300年祭とそれに伴うインフラ整備に費やした税金のほんの一部でそれらはできたのではないの?と思ってしまいます。


そして遷都1300年祭から僅か1年、先日訪れた時には土曜にも関わらず平城宮跡はガラガラだったけれど、きちんと作ったものに対して採算は取れているんだろうね?とも言いたくなります。


まさか県民の安全対策をほっぽり出していまだ祭りの余韻に浸っているなんてことはあるまいが。


これは奈良の例えですが、国の大赤字の中で捻出される限りある交付金を、各自治体はうまく使ってほしいと思います。




紀伊山地は古くから木材の産地だったのに、外国産の安い木材の流入と共に衰退し、森林が荒れ、かつてのような保水力が無くなったゆえに土砂崩れが起きやすくなった経緯があるようですね。


時代の流れと言えばそれまでですが、果たして地方自治体や農水省や経産省に責任は皆無なのかと問えば、決してそうでないと思います。


様々な要因が重なり合って時代に取り残されて地域は衰退したんでしょうが、地域が努力をしているのにそれを汲み取らないとすれば、それは行政側に責任がある。


参入への意思表明期限が迫るTPPがいよいよもって推進される傾向が顕著になってきましたが、現在は円高ですし評価の高い車や電化製品等の国内製品ですら海外に順調に輸出できるとは限りません。


第一次産業など、地震・津波被害も相まって更に風前の灯状態になるのは目に見えています。


よくもまあ手間ひまかけて、国民の衣食住を支えてくれている第一次産業に携わる人々をここまで軽く扱えるものだと思いますね。


国民一人ひとりが平等であるというのであれば、住む場所、職業にかかわらず貴び、その営みを守るために全力を傾けねば嘘でしょう。


山間部だからといって、人口が少ないからといって決して手抜きせず、生活が守られる政治運営をしていただきたいものです。




何はともあれ、今は台風被害で行方不明の方々が、一人でも多く存命の状態で見つかることを祈りたいと思います。


そして同じ悲劇が繰り返されませんように。


こんな話をした後で恐縮ですが、山口では台風の被害はほとんどありませんで、今日はまた暑い日になっています。


ただ、空の様子を見ると、だいぶ秋めいてきたかなとも思うわけで、風が涼しくて心地よく、湿度も低いように感じます。


Maybe,someday.

Maybe,someday.


昼下がりの太陽も、だいぶ角度が緩やかになってきたように思います。


天高く馬肥ゆる秋。


日本全体が大変な時期ではありますが、過ごしやすい季節を迎えて何らかの方向性や希望を見出せるような今秋であってほしいと思います。