米軍基地前で、今、沖縄の人々が身を危険に晒してまで、
瀬戸際で、守ろうとしているもの
本土に住むわたしたちが、「見ないように」「知らないように」「考えないように」
「気がつかないように」ずっと情報が統制されてきたもの
沖縄タイムス紙 2012年9月30日
『普天間ゲート封鎖 法の隙間突く』
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-09-30_39628 (←記事サイト。「平和な国」などとは決して言えない、写真があります。ここも、今の日本です。)
【宜野湾】オスプレイ配備への反対行動は、市民が普天間飛行場の主要3ゲートを全て封鎖に追い込む事態に発展した。29日、電話で連絡を取り合った市民が台風17号の暴風の中、開いていた2カ所のゲート前に車で集合。意表を突いた行動に、米軍も県警も手を出せなかった。市民側は「ここは基地内で、県警には何の権限もない。では米軍が直接、われわれを拘束するのか」。車で占拠した場所は基地内であり、フェンスの外。法の適用があいまいな“グレーゾーン”を突いた形だ。
■大山
午後4時20分ごろ、誰もいない大山ゲートに着いた市民の車4台は、両側2車線をふさいで駐車。拳銃で武装した米兵が出てきたが衝突はなく、ゲートを閉め、鎖をかけて引き揚げた。
当初いた市民約10人は、緊張した表情で車に“籠城”しながら、「ついに全ゲートを閉鎖した」と拳を上げてアピール。30代男性は「仕事も大事だが、私たちの未来を変えるのは今しかない」と、休みを取って駆け付けた。「違法なのはわれわれではなく、基地の方だ。普天間閉鎖へ、きょうは歴史的な日だ」と満面の笑みを浮かべた。
県警は、ゲートに続く基地内道路をパトカーでふさいだ。法的根拠をただす市民に、「署長権限です」とだけ回答。駆け付けた三宅俊司弁護士は「日米地位協定上、県警は米軍の許可を得て立ち入ることはできても、逮捕や通行止めをする司法権限はない。刑事告訴を含めて検討する」と法律を盾に取る。
■野嵩周辺
封鎖から3日たった野嵩ゲート前では、特に大きな混乱はなかった。米軍は、主要3ゲートとは別に出入り口を確保するため、基地内とつながる宜野湾市役所向かいの市民広場を開けようとした。
その際、米兵は民間地の歩道で拳銃を携行して待機。駆け付けた市民側が「ここは拳銃を持ってはいけない場所。どう考えているのか」と詰め寄ったが、米兵は終始無言。
その後、門を開けて中に入り、内側から門を閉じ、鍵を掛けて立ち去った。市民側は何年も使われていない中原ゲート前でも警戒を続けている。
■佐真下
「ムリだよ!オスプレイ全員集合」「この空に戦闘ヘリはいりません!」。佐真下ゲート前には午後5時半ごろから、フェイスブックの呼び掛けに応じた若者らを中心に人が集まった。金網に横付けした車に横断幕を張り、音楽を流し続けて封鎖。午後9時半には約30人が集まっている。
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琉球新報 2012年9月30日
社説 『配備阻止行動 非暴力を徹底しよう』
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-197485-storytopic-11.html (←記事サイト)
垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米軍普天間飛行場への配備に反対する市民団体などの28日の座り込み行動が、メーンゲートの大山ゲートを封鎖に追い込んだ。
27日の野嵩ゲートに続き、普天間に3カ所あるゲートのうち、米軍が通常使用する2カ所のゲートが封鎖される極めて異例の事態だ。
体を張った直接行動に住民らを走らせたのは、10万人超の県民大会などで示された沖縄の民意を無視し、配備強行を貫こうとする日米両政府にほかならない。日米は公憤に駆られた県民の行動を正視すべきだ。
ゲート前での抗議集会には、翁長雄志那覇市長や稲嶺進名護市長ら保革を問わず複数の市町村長も参加した。日米両政府に忠告するが、県民の怒りを一過性の行動であると読み違えてはならない。
今回のゲート封鎖は、県民の敵意に囲まれた米軍基地の安定的運用などあり得ないという現実をあらわにした。日本政府は県民、国民の下支えのない日米関係や日米安保体制は、砂上の楼閣でしかないと自覚すべきだ。
野田佳彦首相や森本敏防衛相は沖縄の民意を過小評価し、甘く見ている節があるが、日米両政府が強行配備を断念しない限り、後戻りすることのない県民の怒りは間違いなく今後も増幅し続ける。
このままでは、仲井真弘多知事がいみじくも指摘したように「全基地即時閉鎖」の行動に拡大すると、あらためて警告しておきたい。
配備阻止行動は住民蜂起の様相を呈しつつあるが、国内外の世論に訴え、共感を得る上でも、あくまでも非暴力の抵抗を貫く必要がある。そのためにも、党派を超えた県民大会の実行委員会が中心となり、配備阻止に向け、冷静沈着で粘り強い取り組みを継続したい。
もとより県民の意思表明は、ゲート前での抗議集会など直接行動だけではない。オバマ大統領や野田首相に、手紙や電子メールで直接、配備断念を働き掛けることも有効だろう。作家の佐藤優氏が提唱する県民投票や国連への訴えも検討の価値がある。
訪米を予定する仲井真知事や県民大会の共同代表らが、まずは東京の外国特派員向けに記者会見を開くのも手だろう。
沖縄が置かれた非人道的な差別的状況に終止符を打つためにも、県民一人一人が主体的に考え、あらゆる非暴力的な手段を駆使して、配備阻止を実現したい。