ご無沙汰しています。
蒸し暑い毎日が続いていますが
皆様、お元気ですか?
マリンの避妊手術から55日経過しました。
マリン、生きています!
虹の橋を渡り掛けましたが、ギリギリの所で私達の所へ戻って来てくれました。
普通のワンちゃんなら息絶えています。
マリンちゃんは我慢強い子ですね。
と言われました

完全復活とは、まだ申し上げられませんが
術後、ずっと続けてきたお薬を今週から全て
一旦、休薬して様子をみる事になりました。
大きな大きな一歩です

元気印マリン
本当にここまで良く頑張りました!
生きる事を最後まで諦めなかったマリン。
あっぱれです
病気予防の為に受けた避妊手術で、
まさか命が危ぶまれるだなんて。
5月15日の避妊手術から、ずっと悪い夢を見ているようでした。
最初は手術の際の麻酔の影響から急性腎不全と診断され点滴治療を続けていましたが…。
(血液検査、画像、レントゲン、CD-ROMの数々)
何も食べてくれず、高熱が10日以上続き、
血液検査は悪化の一途を辿るばかり。
抗生物質も効かず絶望的な状況でした。
一刻の猶予も許されない、あの日
高度医療の病院を紹介され、後にマリンの命の恩人となる一人の先生との出会いがマリンを救ってくれました。
衰弱したマリンを診て、先生は
今日、診察に来て頂けなければ
マリンちゃんは今日か明日の命でした。
と仰いました。
マリンを苦しめていた本当の原因は腎臓でも麻酔でもなかったのです。
10日間、サードオピニオンまで受診しましたがどの先生も麻酔による急性腎不全との見解でした。
しかし、高度医療の先生の診断は全く異なっていました。
腎臓系の値が上がり、多飲多尿になっていたのは腎臓の隣にある卵巣が炎症を起こし、腎臓にまで及んでいたからでした。
正確には子宮と左右の卵巣を縛った部位
3ヶ所全てが酷い炎症を起こしていたのです。
「縫合糸アレルギー」
「無菌性脂肪織炎」
「縫合糸反応性肉芽腫」
いろいろな呼び名がありますが、どれも手術の際に体内に残した糸が原因で起こります。
特徴はCRP(炎症反応)の値が跳ね上がります。
ダックスに多いとか、絹糸が圧倒的に多いと言われていますが、最近ではいろいろな犬種でも溶ける糸でも発生する事が分かっています。
そらはダックスですが溶ける糸で去勢手術をしても大丈夫でした。しかし、プードルのマリンはアレルギー体質でもないのに溶ける糸に反応しました。
縫合糸アレルギーという診断だけでも
かなりショッキングだったのですが…。
縫合糸以外にも重大な事が判明しました。
手術の影響で腎臓周辺の動脈に血流を完全に遮断する大きな血栓が出来ていたのです。
血栓の先には血液が流れていませんでした。
このまま血栓が心臓等に飛んでしまうと即、アウト。
早く溶かさないと大変な事になります。
本来なら再手術して、炎症の原因となっている糸を除去するのがベストなのでしょうが
マリンは40度の高熱と食欲不振からくる栄養不良で衰弱も酷く、血液検査の値もとても手術出来るような数値ではありませんでした。
その上、血栓があるとなれば再手術はあまりにも危険過ぎます。
緊急入院して血栓溶解療法をすぐに始めなければなりません。
それと同時に糸に対する炎症を内科的に抑える治療も行われます。
縫合糸アレルギーには抗生物質は効かず、ステロイドが有効です。
マリンが今日まで受けた腎臓や内臓のダメージを考えると遅過ぎる…。
それに対し先生は
「遅過ぎる?
いや、決してそんな事はありません。
私はむしろ、今からだと思っています。」
「マリンは助かるのでしょうか?」
「危険な状況に変わりありませんが、私共にお任せ下さい。マリンちゃんはきっと良くなってくれると思います。マリンちゃんの生命力を信じましょう。
ご家族もお疲れが溜まっていると思います。今夜は私達に任せてゆっくりお休み下さい。」
頼もしく優しい先生の言葉に術後初めて
私の頬に涙がこぼれた瞬間でした

その日から、マリンの入院治療が始まりました。
入院自体が不安だろうし、出来るだけマリンちゃんと一緒に居て、食べそうな物を持参して少しでも食べさせてあげて下さい!との事で時間の許す限り病院でマリンと過ごしました。
入院中、マリンが食べた物といえば
生クリーム、練乳、プリン
固形物は受け付けませんでした。
私が帰った後はクンクン鳴いて、ゲージの中で点滴の管を体にグルグル巻き付けていたそうです。


















ブレイド糸はしなやかで結びやすい半面
複数の糸を編んで出来ているので、編み目から細菌が入る場合があり感染するリスクがあります。
この編み目の中には細菌は侵入出来るのですが、白血球は入り込めないので感染すると糸を取り出すか、糸が溶けるまでステロイドで凌ぐしかありません。
マリンの場合、皮膚縫合に使用したモノフィラメント糸には反応していなかったので、やはり原因はブレイド糸という事になります。
「45日」
そして、あんなに触ると熱かったマリンの腹部が術後45日辺りから少し落ち着いてきました。
それと同時に100以上/分もあった浅速呼吸も見られなくなってきました。
マリンのブレイド糸の完全吸収期間は平均90日~110日なので現在、半分ほど溶けた計算になります。
なので、編み目自体も溶け始め白血球が入り込めるようになりお腹の熱も下がり始めたと考えられます。
今後はステロイドを止めても炎症がぶり返さないか、肉芽腫が出来てこないか、腎臓の値と共に経過観察する必要があります。
もし、炎症が再発したり肉芽腫が出来てきた場合は摘出の為の再手術になります。
それだけは避けたいのですが、こればかりは予想が出来ず祈るしかありません。
フーッ
50日分の出来事を1日でお伝えするのは無理がありますね。
50日分の出来事を1日でお伝えするのは無理がありますね。もう少しだけ、お付き合い下さい。
ホッとしたそらの表情が長い闘いを物語っています。
そらはお留守番をよく頑張ってくれました。
そして、マリンの執刀医が今後はマリンに使用した糸で避妊手術はしないと決断されました。
執刀医として、マリンの容態をずっと気にされていたのでしょう。
それを聞いてマリンの辛い闘病が少し報われたような気がします。
本音を言えば、もっと早くそうして欲しかった…。
現在は糸を使わない手術もあります。
それが無理なら感染リスクの少ない、より安全な糸を使用してくれる獣医さんにオペをお願いしたいものですね。
マリンも、そう願っているはずです。
久々の更新で長くなってしまいました。
重い内容に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました

そら&マリンと何気ない毎日を一緒に過ごす。それはとても幸せな時間なんだと

マリンの闘病が改めて気付かせてくれました。
ずっとずっとこの時間が続くといいなぁ



「一本の糸が犬の運命を決める!」
注1)避妊手術や去勢手術の重要性に異議を唱えたり、反対しているものではありません。お断りしておきます。
注2)ブレイド糸には感染リスクを考えられた安全な物もあります。しかしマリンに使用した糸は感染というブレイド糸の弱点を引き起こしてしまいました。
注3)主治医はここ最近だけでも絹糸3件、吸収糸でも数件
縫合糸反応性肉芽腫摘出手術のオペをされたそうです。
意外に多いという事実に驚きました。
ダックスは特に気をつけて下さい
















