小学校や中学校のテスト、中学受験や高校受験の模試、高校生の定期試験や校内模試、大学受験に至るまでにさまざまなテストや模試を受験しているよね。

 

小学校や中学校の校内で行われるテストは、そのほとんどが身近な同級生の中での立ち位置確認、履修状況の確認、通知表の評定の目安、そういった大学受験とは直接的には結びつかない目的のものがほとんどだよね。

 

そして、今の学生の多くは大学を卒業してから社会に出ていく。

最終的には大学進学を想定している人が多いと思う。

 

なのに、学校で行われるテストや試験のほとんどは大学受験の目安にはあまりならない。

 

まぁ、10歳前後の小学生でのテストの点数で合格するであろう大学はわからなくても当然なのだけれど。

 

子供たちが中学受験の模試、高校受験生用の模試、大学受験生用の模試、今まで色々と受験して感じたこと。

 

首都圏の中学受験で難関校といえば、筑駒や開成、麻布、桜蔭、女子学院、早稲田や海城、聖光や渋幕、駒東、そういった学校群になると思う。

そういった受験者層にはサピックスの模試が重宝されているよね。

そういった難関中学を受験し、合格していく生徒の多くが受験しているし。

 

受験期が近づき、合格可能性を見極める指標にするためには、その模試の母集団を形成する受験者の志望校・学力層と自身の志望校レベルがあっていないと参考にならない数字ばかりが並ぶことになる。

 

筑駒や灘、開成の合格可能性を見極めたいのに首都圏模試を受験してもあまり参考にならなかったり。

 

高校受験でも同じような感じだよね。

都道府県ごとで名前は違うと思うけど、五木やV模試、北辰や全県模試、そういった模試で私立国立最難関レベルの合格判定はあてにならないと思う。

育伸なども標準的レベルすぎる。

首都圏であれば、駿台模試やサピックスOPやアドバンス(旧名称?)、難チャレなどの学力上位陣が受験する模試が最難関受験者には目安にしやすいのではないかな。

 

大学受験でも同様。

 

 

中学受験でのサピックスオープンは、高校受験での駿台模試のような感じかもしれないね。

中受の首都圏模試は、五木や全県模試、北辰みたいなものなのかな。

 

 

そういったことの延長で大学受験を考えた時。

東京一工国医といわれる駿台全国偏差値で60以上の大学を志望しているのなら、はっきり言って駿台全国模試が一番良いのだと思う。あとはアドバンスとか。

河合塾の全統記述でも良いのだが、平均点が高め、問題が易し目、最難関大受験者には差がつかないように思う。それかブレるか。

 

中学受験でいう『四谷大塚』や『日能研』のものと似たようなイメージをもった。

四谷大塚や日能研の模試しか受験していなくても最難関中学には合格するし、対応もできると思うのだけれど、筑駒や開成受験をする生徒のたちはサピックスの模試を念のために受験したりする。

冠模試は特に。

 

河合の全統記述も似た感じ。

東大や医学部志望者は、いつもは全統だとしても駿台の実戦や全国は受けてみたりするよね。

母集団のレベルも高いし、問題の難易度も高いから。

 

逆に、東大京大や医学科以外の旧帝ならば駿台偏差値で50台半ばが多いと思うのだけれど、それならば全統記述の方が良いのかもしれない。医学部の単科大などでなければ入試問題がそこまで難しいこともないと思うし、学部ごとに選択する選択問題があったとしても医学科以外は難易度もそこまで上がらないと思う。

 

それ以外の国公立なら駿台より全統の方が指標としては参考になると思う。

 

高校生が受ける進研模試は、最難関群の大学受験への指標としては不向き。

問題の難易度も然り、受験者の母集団然り。

 

学力上位の生徒の合否を判別する入試において、学力下位の生徒に向けた問題なんて必要がない。

上位陣には差がつかないし。

 

 

なんの模試を受験するにしても、はっきりと目的を考えてから受験した方が良いよね。

すごく賢い生徒が、母集団レベルの低い模試で一番を取って喜んでいても何にもならないのだし。

逆に、地元の普通の難易度の国立大学を志望しているのに東大実戦で良い成績を目指す必要もない

。自己満足の為なら別だけど。

 

普通の進学校って、進研模試を受けさせたがるような気がしちゃう。

『この模試は〇〇高校などの優秀な高校も多数受験している模試になります。うちの生徒はそういった全国模試でも学校平均偏差値が〇〇以上ありますから』なんて胸を張って説明会で発表したりなんかしちゃったり。

確かに優秀な高校もたくさん受験していると思うよ。

だけど、問題はそこじゃないのよ。

一部の優秀な高校以上に優秀とは言い難い高校の受験者が多数なこと。

 

 

個人塾の塾長ブログなどでもそうだけど、営業ツールとして偏差値を利用する人たちには母集団のレベルが低い模試というのは使い勝手が良いと思う。

返却資料の成績欄の見た目も良いし。

詳しくない親御さんにもウケが良いだろうし。

だから、高校受験塾で駿台中学生テストを全員受験しているような塾は本気だよね。

生徒の先をみて指導しているような気がするな。

 

やはり模試は、利用する人の目的、そこが全て。

目的に合ったレベル、母集団のものを適切なタイミングで受験していくのが良いのだろうね。