振り返ると常に自分自身の中でも葛藤があった。
難関中学受験、現役での国公立医学部受験。
楽なはずの無い道を選択した子供たち。
調子の良い時は良いが、勉強に集中できないようなことも時には起こる。
そんな時でも机に向かう子供たち。
何が正しくて、何が間違いなのか?
自問自答するような時もあった。
親を信じて机に向かう子供たちを裏切ることは出来ない。
親も親なりに葛藤がある。
私は、子供たちの受験コーチでは無い。
目的達成のために、子どもの精神を壊してまで達成したところで何も意味などない。
しかし、子どもたちが掲げた目標には辿り着かせてあげたい。
もう片方では、親として子どもの笑う顔を観ていたい気持ちがある。
我が子が心から笑っている姿は、親としては何物にも変えられない喜びがあった。
結局、私は鬼にはなれなかったと思う。
子供たちの喜ぶ顔、子供たちの笑い声。
遮ってまでは出来なかった。
甘いといえばその通りだと思う。
我が子たちに天賦の才は無い。
愚直に積み重ねていかなくてはいけなかった。
もしも子供たちに
『なんであの時に厳しくしてくれなかったの!』と、言われたら、『パパにはあれ以上は無理だよ』と言うしかない。
私の中ではギリギリだったから。
もしも、もう一度時間が遡っても、私は出来ないと思う。
『わからない』『知らない』から突き進めただけで、今は同じようには出来ないと思う。
子育てって、こういうものなんだね。