今年の東大合格者数をながめて
首都圏では医学部もその他の学部も最難関は東大、東大合格者数の多い学校はやはり学力上位層が厚いと言って良いと思う。
雑誌でもネットでも東大合格者数ランキングが毎年発表されていますね。
世間でも関心の高いことなのだろう。
しかし、大学受験って何浪しても良いのだし、何浪しても出身校からの合格実績になるのはちょっと変に思う。
二浪三浪しての合格は、さすがにその高校に通っていた時にはそのレベルにはなかったということだと思うのだけれど。
私が東大合格者数ランキングで一番注目するのは『現役合格率』。
現役ということは在学中にそのレベルに達したということだし、机を並べて学ぶ学生のレベルがダイレクトにわかるから。
この『東大現役合格者数ランキング』で8位に入るのは日比谷高校、20位が横浜翠嵐高校。
東大現役合格率が一割以上で20位までに入る高校受験生のみの公立高校は二校しかない。
東京に一校、神奈川に一校。
日比谷は16.4%、横浜翠嵐は10.69%ということらしい(確定前の数字かもしれないが)
埼玉県の浦和高校は7.14%、千葉県の千葉高校や船橋高校も似たような感じだと思う。
栃木の宇都宮高校は5.36%、群馬県の前橋高校は2.22%、高崎高校も同じような感じだろう。
茨城県の水戸第一や土浦第一も2%とか3%とかだと思う。
各県の最上位公立でもこういった感じなのだから、日比谷高校の数字が突出していることがよくわかる。
東大現役合格率でいえば浦和高校の2倍、宇都宮高校の3倍、前橋高校や高崎高校の5倍以上の合格率。
高校受験での公立高校の中では日比谷高校は別格なのだろうな。
16%以上が現役で東大に合格するわけだし、もちろんそれ以上の難関国医合格者もいるだろう。
50人のクラスなら8人以上は東大レベル以上の大学に現役で合格するということになる。
確かに魅力的な環境だな。
しかし高校受験の公立高校では、私立難関中高一貫校と同等の合格実績を出しているのは日比谷高校だけかも。
1位・筑波大附属駒場
2位・聖光学院
3位・灘
4位・開成
ここまでは25%以上の現役合格率
5位・桜蔭
6位・栄光学園
ここまでが20%超え
7位・渋谷教育学園渋谷
8位・日比谷高校○
9位・駒場東邦
10位・西大和学園
ここまでは合格率15%を超えている。
11位・渋谷幕張
12位・浅野
13位・海城
14位・麻布
15位・久留米附設
16位・ラサール
17位・筑波大附属
18位・女子学院
19位・私立武蔵
20位・横浜翠嵐○
という感じになっているらしい。
21位の早稲田高校までが現役合格率が10%を超えているようだ。
21校の10%超え高校の中で、高校受験生のみで構成される公立高校は二校のみ。
逆に言えば、この二校は上位中高一貫校と遜色のない進学実績ということだね。
それにしても、高校受験時、東京の中でトップクラスの成績優秀者たちが受験する日比谷高校。
ある意味、選ばれし者の集まりのような高校。
その生徒たちはもちろん東京大学のお膝元に住んでいるわけだし、基本的には東大を選択する確率も一番高いわけだよね。公立高校からの国立になるわけだから、私立のように高い学費ということでもないわけだし。
そんな首都東京のナンバー1公立でも東大現役合格率は16%程度しかないのだから、東大志望は大変だよね。
地元東京で1番の国立大学に通いたいという学生は、東大を目指さないといけないのだから大変だと思う。
他の地方旧帝大よりも間違いなく難しいし。
神奈川の公立高校ナンバー1だと思われる横浜翠嵐でも20位。
そう考えるとやはり日比谷は凄いな。
そんな日比谷高校ですら八割以上の生徒が浪人かその他の大学になるのだから、今の大学受験がいかに過酷かがよくわかる。