ちょっとアマチュア演劇をやっている方には不快に思われる記事かもしれませんので、予め断りを入れておきます。




 最近、手塚治虫の「七色いんこ」という漫画を読んだのですが、なかなか面白かったです。それについてはまた項を改めて語るとしましても、これは演劇に関する漫画です。この主人公はドロボー俳優で、天才的な「代役」です。ここで触れたいのはその代役についてではなくて、彼の儲け方についてです。彼は、演技をする代わりに基本的には報酬を貰いません。報酬を決めるのは彼で、つまり、大抵は悪者だったりするのですが金持ちから金品を奪っていくのです。まあ、ちょっと義賊風味。で、彼は昔の大道芸のように、お金のない人は元気をもらって拍手をしてくれればいいし、金持ちが気前よく払ってやればいいのだと考えているのです。



 私も、基本的にはそうだと思ってます。ただ、大きいお芝居だとまあ無理でしょうね。色々ありますから。


 で、今まで、アマチュア演劇の舞台のお誘いというのを何度か受けてきて、多少は見に行ったこともあるのですが……はてさて。アマチュア演劇といえど、そんなにお客さんが入るわけじゃない場合でも、大抵はかならず結構高いチケット代がかかりますね。お友達は安く……とかもありますけど。


 なんかね、そのお付き合いに……疲れた(笑) だって、良いかどうかわからんものにお金も時間もはたきたくないもん。なんでやりたいことやるのにわざわざチケット制にするんだ?かえって客来ないんじゃないの?って思ったりするんです。


 私みたいな貧乏人に言わせるとですね、競争率0.XX倍のお芝居でね、つまりまだ積み重ねが浅くて、まだ内容の充実が課題であるくらいの劇団がですよ、チケットを買わせるなんて……って思っちゃうんですよゴメンなさい。役者が自分で買ってノルマこなす為に友達に安く売ったり、似たようなアマチュア劇団の人にギブ&テイクってわけで買って貰ったりする。それでどうにか来てもらう。自分たちのやりたくてやっている芸術活動であるはずのお芝居に。


 昔から、違和感があったんです。私サークルでお芝居してましたが、学校のなのでお金とらないんですよ。カンパ制です。見たくて見に来た人が、払えるだけ払っていくんです。それでいいじゃん?やりたくてやっている、修業時代の演劇で儲けを出したい気持ちが分からない。儲けるにはまず中身じゃないですか。沢山の人に見てもらいたいなら、寧ろカンパ制にしちゃったらいいのにって、小さな劇団の宣伝を見てよく思います。


 で、お芝居見に来てーに疲れちゃったのでアマチュア演劇やっているお友達にだんだんアレルギー反応が出てきたこの頃……絶対面白いか分からないのにかけるお金も時間もないんだな、ぶっちゃけ。友情はそれで薄れていくのでしょうが……うん。




 ああ、どんどん冷たい人間になっていくよう…。でも、一定の人気が出ない内にチケットとか、理解できないの……。