胎児の無頭蓋症発覚による中期中絶、死産後の火葬について書いています。

お読みいただく方はご留意お願いします。

 

義母の家を出て、夫と陽と火葬場に向かいました。

 

夫の祖母を見送ったときも、葬儀が終わってから火葬のため、この風景を見ながらここに来たな・・と思いながら、急死だった祖母の見送りの時に全く気持ちの整理がつかないまま火葬になったことも思い出しました。

 

今回は、無頭蓋症が分かってから約二週間が経過していたので、中期中絶入院やお別れの準備も経ていて、混乱しているわけではありません。

 

しかし、まさか我が子を見送ることになるとは。

まだ、どうしても受け入れがたかったです。

 

それでも、火葬場についてしまいました。

1日陽を預かってもらっていた葬儀社の方が1人、案内のために待っていてくれていました。

 

ついていくと、特に受付に通されるわけでもなく、もう目の前は炉がいくつも並んだ、お別れ直前のあの場所でした。

火葬場の方から、必要書類と骨壺を準備するように言われます。

 

「え、もう?もう全然時間ないですか!?」

 

と、思わず言ってしまいました。

 

到着してすぐなんて早すぎる・・もうちょっと手元に置いておきたい。

でも、どんどん後に火葬が控えているようです。

朝一番にしてもらえただけありがたい。

 

「最後にもう一度棺開けてもいいですか?」

というと、大丈夫ですよと言ってもらいました。

 

もう炉の台の上に棺がセットされている状態でしたが、棺の蓋を開けて陽の顔を見ました。

 

わたしは、この一連の中期中絶の出来事の中で、この時がいちばん、本当につらかったです。

上の子を立ち会わせなくて、本当に良かったと思っています。

 

こんな、こんな小さな我が子をたった一人で空に行かせる、骨にしてしまうのを親が見送るなんてこと、あっていいことなのかなと思いました。

 

実際、耐えられそうにないということで、火葬場での立会も葬儀社に任せる方もいます。

親に見送られずに行かせるのはさみしいだろうと思って火葬の立ち合いも当然のようにすることにしましたが、任せる方の気持ちも痛いほど分かりました。

 

だって残酷すぎる。

 

やっぱり涙があふれて止まりませんでした。葬儀社の方も目頭を押さえています。

 

「ごめんね、生まれてきてくれてありがとね、また会おうね。」

 

もし次に赤ちゃんがやってきてくれたとしても、陽とは違う子です。

また会おうね、は、自分もそっちの世界に行ったら会おうね。という気持ちで言いました。

 

夫と、もう棺を閉めようかと話し、蓋をかぶせました。

見えなくなる最後まで見ていられなかった。送ってあげられなくなりそうで。

 

ご出発です。みたいなことを火葬場の方が言ったような気がします。

どうか無事に、安らかに、名前の通り暖かいところへ行って、いっぱい遊んでほしい。

この世で体験できなかった楽しいことを、たくさん経験してほしいと思いました。

 

骨上げまで1時間程度かかると言われ、夫と待合室で待つことにしました。

 

少しでも骨残るかな。残ったらいいけど・・とだけ話すと、お互いそれ以上特に話すこともなく静かに呼び出しを待つことにしました。