胎児の無頭蓋症発覚による中期中絶、死産後の火葬について書いています。

お読みいただく方はご留意お願いします。

 

退院翌日、火葬の日は土曜日でした。

上の子の幼稚園は休み、火葬には立ち会わせないと決めたので、火葬中上の子を見てもらう人が必要で、義母にお願いしていました。

 

そういえば火葬時は喪服でないとだめなのかな・・

と疑問に思い、また経験者の方のブログを読むと、胎児の火葬の場合は、落ち着いた色のワンピースとか、おとなしめの普段着で大丈夫と記載があったので、夫婦共にそういう服装にしました。

 

気持ち的にも楽でした。喪服だと、「いかにも」感が出て余計につらくなってしまうだろうと思ったからです。

 

必要な書類も持って、骨壺も持って、着替えて、朝7時ごろに上の子も乗せて出発しました。

場所の動線的に、まず最初に陽を葬儀社に迎えにいきます。

 

上の子には直接会わせないと決めていましたが、棺を見て会いたいと言い出さないか、どんな反応をするか気になりました。

 

陽が入った棺を葬儀社から車に連れてきたときの上の子の第一声は、

 

「ちっちゃーい・・」

 

でした。明らかに固まった表情を見て、やはり会わせるのは控えてよかったかもしれないと思いました。

ただ、慣れてくると、赤ちゃんを抱っこするように棺を抱っこしたり、軽いでちゅね~と言っている様子を見ると、上の子なりに弟か妹をかわいがりたかったんだろうな・・と思いました。

 

ほほえましくもあり、とても辛くもありました。

 

次に、上の子を預けるべく義母の家に行きました。

おなかの子の異常を伝えてから義母に会うのは初めてだったからか、今にも泣きそうな表情で迎えに出てきてくれました。

 

「この度は・・なんて言っていいか。体は大丈夫?」

 

一たび気持ちが決壊すると今日はもう火葬どころではなくなると思ったので、終始気丈に話しました。

 

「身体はもう大丈夫です。差し入れありがとうございました。

よかったら一度抱っこしてあげてもらえませんか?〇〇(上の子)には会わせないと決めたので棺ごとですが・・」

 

と言って、陽が入った棺にきれいな布をかけた状態で義母に手渡しました。

上の子は、「赤ちゃんちっちゃいし軽いんだよぉー」と無邪気に義母に言いました。

 

「・・軽いね。こんなに小さいなんて・・」

と言った後は言葉にならなかったので、夫が

「じゃあ、時間が迫ってるから行くね。上の子をよろしく。」

と区切りを付けました。

 

電車好きな上の子と、余計なことを考えず楽しんでもらうため、海老名にあるロマンスカーミュージアムへ連れていってもらうことにしていたので、上の子はルンルンで「早く行こう♪」と義母を引っ張って行きました。

 

さて、もうあと目的地は1つです。これから最後のお別れに向かわなければなりません。

嫌な胸のドキドキがしてきました。

もうお別れしないといけないのか。いやだな、いやだよー・・

 

一つだけ、少し安心だったのは、陽の火葬場が夫の祖母を見送ったのと同じ火葬場であることでした。

ひいおばあちゃんも同じ場所で旅立って行ったから、向こうで会えるね。

 

気持ちをしっかり持とうと自分に言い聞かせ、火葬場へ向かいました。