胎児の無頭蓋症発覚による中期中絶手術について書いています。読んでいただく方はご留意お願いいたします。

 

入院2日目を迎えました。

今日はさらに子宮口を広げる処置を2回繰り返し、後半は麻酔を入れてLDRでの処置予定です。

 

朝、精密検査と、無頭蓋症の診断をして今後のことを説明してくれた胎児診療科の先生が回診に来てくれました。

 

「ご気分悪くないですか。ごはんは食べられてる?」

 

「葉酸不足の可能性を気にしているかもしれないけれど、ちゃんと飲んでいてもなる時はなります。」

 

そして、エコーの時に性別は聞きましたか?と尋ねられ、足を閉じていてちゃんと分からなかったけれど、女の子かなと言ってましたと伝えました。

 

「先日精密検査で見たエコーだと、僕も多分女の子だと思います。まだ小さいから、生まれてみないと何とも言えないけど・・」

 

女の子かも判定2人目出ました。

性別聞いた?と、普通の妊婦健診の時のように気にかけてくれたことがまず嬉しく、女の子のイメージがさらに湧いたこともまた新鮮でなんだか嬉しかったです。

この時もポコポコとよく動いていました。

 

今日の1回目のラミナリア処置のため、助産師さんが痛み止めの坐薬を入れに来てくれましたが、なんだか角度が良くなかったのか結果的にこの坐薬入れるのがいちばん痛かったです(笑)

つまり、この時のラミナリア処置自体は大して苦痛ではなかったということです。

 

次のラミナリア処置からは麻酔が入るので、身体的な痛みに耐えるのはこれが最後かなと少しホッとしました。

 

麻酔を入れるので、この日は次のラミナリア処置が終わるまで絶食です。

そして痛いのは先ほどのラミナリア処置が最後かと思っていたら、とんでもない落とし穴が待っていました。

 

無痛分娩麻酔のための点滴ルートをとるのですが、その針がめちゃ太く、しかも手の甲に刺すとのことでした。

 

初めて注射で激しい痺れを感じ、一旦中止。

 

その後場所を変えてなんとかルートは取れたものの、針が太いからジンジンするし、最初に刺したところは内出血しているし、これが分娩後ま

で刺さったままなのは結構な苦痛だなと思いました・・

 

そして、LDRに移動し、麻酔科の先生がきて硬膜外麻酔の処置が始まりました。

腰に注射を打つやつです。無痛分娩のレポを読んでいると、この注射がめちゃくちゃ痛いとよく書いてありますが、私にはさっきの点滴ルートをとる注射の方がよっぽど痛かったです。

 

冷たい水が血管に流れたような感覚があり、しばらくするとお腹周りの感覚がなくなってきました。

保冷剤をあちこちに当てられ、これは冷たい?ここはどう?とチェックされます。

 

麻酔が効いていることを確認した後、最後のラミナリア処置が始まりました。

相当の本数が入ったようですが、麻酔のおかげでなんの痛みも感じず、麻酔ってすごいなあとぼーっと思っていると、だんだん目の前が黄色くなって、やがて白くなって、意識が遠のいていく感じがしました。吐き気のようなものも感じます。

 

「大丈夫ですか!?聞こえますか?もしかしてちょっと気持ち悪い?」

助産師さんが慌てて麻酔科の先生を呼び、何やら薬の調整をしています。傍らで熱を測っている助産師さんが、発熱してますと言っています。

 

「血圧下がってます!上78、下24」

 

朦朧とした意識の中で、え!それすっごい低くない!?大丈夫か私・・

 

「お薬量調節してますからね!大丈夫ですよ!」

 

という麻酔科の先生の声が聞こえ、しばらくすると吐き気はなくなり、目の前もはっきり見えるようになりました。

 

どうやら、麻酔が効きすぎたようです。事前に可能性は伝えられていたものの、麻酔の怖さを目の当たりにした出来事でした。

本当に一瞬ですが、あれ、もしかしてこのまま死ぬのかな?という思いが駆け抜けました。

 

そして、ラミナリアの処置をしてくれた先生からもう一つ衝撃の事実が伝えられました。

 

処置中に結構な量の出血があり、止血に時間がかかった。

明日の分娩時も慎重に見ていきますが、同様のことが起こると輸血が必要かもしれません。

 

麻酔は効きすぎ、出血量は多く、なんだか分娩前の時点で波乱だったな・・輸血って。。献血しといたらよかった← 笑

 

やっとLDRでの処置は終わり、20時前に個室に戻ると、処置中に義母が差し入れでパンを持ってきてくれたそうで、助産師さんが預かっていてくれました。

 

お昼抜きだったのでとてもお腹が空いていて、一気に食べてしまいました。

そして、一人じゃない気がしてとても気持ちが落ち着きました。

 

夫から、上の子はいい子にしていると連絡がありました。

 

今日の処置はこれで終了です。

今も元気にポコポコと動いているけれど、今日が一緒に過ごす最後の夜。

この胎動を感じられるのも、今が最後。

 

明日、私は正気でいられるだろうか。

 

お腹に手を当てながら、寝られるか分からないけれど明日は体力勝負になると思い、横になることにしました。