NIPTを実施している施設には、日本医学会連合会の認可施設と認可外施設があり、それぞれメリットデメリットがあります。


認可施設は遺伝学に精通した医師やカウンセラーによるカウンセリングがしっかりしていて、検査後のフォロー体制も決められています。


検査対象は13.18.21トリソミーのみ。

基本的に35歳以上の人しか受けられず、結果が出るまでに2週間かかります。


これに対し認可外施設は検査を受ける条件がなく、全ての染色体異常について調べられます。

費用も概して認可施設より安く(検査対象が多いと加算されていきますが)、結果も10日前後で出ます。もっと早いところもありました。


当時のわたしは39歳なので、認可でも要件は満たしています。

そして、認可外の最大の魅力は結果が早いというところです。結果を待つまでどんな精神状態になるのか、もうこれは不妊治療時代の判定日を待つ期間の比ではありません。

こんな生殺し期間は1日でも短い方がいい。2週間待ちでは気が狂います。


しかし、こんな重い検査に簡単な説明だけうけて採血をチャチャっとして待つことにもかなり抵抗がありました。カウンセリングをやっている認可外施設もありましたが、そこは一定の基準を満たしたカウンセリングを受けられる保証のある認可施設に軍配が上がるのではと思いました。


そして目を止めたのは、日本で有数の小児科専門総合病院でした。たくさんの症例があるだろうから、障害を抱えた子どもたちがどういう生活を送っているのかも聞けるのではないかと思ったのです。


あと費用が認可施設にしては安かった。当時で10万円でした。

そして羊水検査に進む必要ができた場合もそのままお願いできて、その費用は無料というのも大きかったです。


産院を通じてNIPTを予約するのですが、NIPTの結果が分かってから、その病院で羊水検査が受けられる16週まであまり日にちが空きすぎない方がいいと希望しました。

NIPTの結果待ちの2週間で多分相当精神をすり減らすのに、その先羊水検査をしないといけなくなった場合に、検査を受けられる週数まで悶々と待つことは耐えられないだろうと予想できたからです。


NIPTを予約したら始まってしまう精神生殺し期間を、極力短くするようガチガチに自己防衛策を張りました。


何度も、予約だけでこんなしんどい思いをするなら、もう受けなければよかった…と後悔しながら、でも上の子のため、と考え直し、いや結局自分のためでしょ…と思い直し。


今思い出しても、もうあんな日々は心底こりごりです。でも、それぐらい考えてから受けるべき検査だという覚悟を持てたのはよかったんだと思います。


さて、カウンセリングと採血の日は夫も一緒に行くことにしました。検査の概要とカウンセリングは共有すべきだと思ったのと、最終的に本当に受けるかどうか、共に判断するためです。

2人とも緊張しながら足取り重く、NIPTをやる病院に向かいました。