重い気持ちでクリニックに行き、診察を待ちます。
他の患者さんのことは気にしないで、何なら勝手に同志くらいに思って通院していましたが、こういう時に限って見たくない場面に出くわすんですよね。
エコー写真を持って診察室を出てきて、待合室で待っていた旦那様らしき人と「次回で卒業だから産院を決めておかないと」と話している声が聞こえてしまいました。
もーこんな時はネガティブ全開、嫉妬全開です。
不妊治療のクリニックでエコー写真丸見せで待合室に出てくるなよ!
卒業の話は外でやってくれよ!バカなのか!?
少し想像すれば分かることだと思います。ここに通っている患者たちがどういう気持ちで通院しているか。
もし自分がいつか卒業できる時が来たら、絶対に気をつけようと思いました。
気分は勝手に最悪のまま診察室に入り、いつもの女医さんから説明を受けました。
2つの卵のうち、1つは精子が2つ同時に入ったことによる異常受精、もう1つはうまく受精しなかったと言うことでした。
前者はかなり珍しい、後者は状態からすると普通は受精して分割していくはずだが、進まなかった。と言うような内容だったと思います。
医師曰く、通常だとうまく行きそうな状態だったから、今回は残念ながらかなり運が悪かったと考えて、落ち込まないで考えすぎず治療を続けてほしいと言われました。原因を探っていく段階ではないと。ただ次回は状態が良くても顕微受精を検討してもいいかもとのことでした。
・・それ、2個目の卵は顕微にしてたらもしかしたらうまく行ってたんじゃないの・・?
本当に運が悪かっただけか?
と言う、クリニックに対するうっすら不信感と共に、やっぱり卵質が悪いのか、体外受精まで選択してこの結果って本当に不妊だな・・と、もうどんどんどんどん沼にハマって行ってしまい、「落ち込まないで考えすぎず」と言うアドバイスからは遠ざかっていくばかりでした。
ちなみにこの時はまだ保険適用外。東京都の助成金が出る時代です。
卵巣刺激〜採卵、培養 までの全ての費用は¥364,310で、都の助成金が30万だったので実質負担は64,310円というところです。
ちなみに区からも50,000円の助成金が出たので、さらに自己負担は減って14,310円でした。
全破棄だったけど、金銭面では少し気持ちが救われてありがたかったです。