長い長い判決文…
読んでも一般の方には理解しづらい内容が多いとは思いますが、
時系列に沿って私見を述べたいと思います。
原告X1は、11月19日(妊娠40週0日)、午後0時10分頃、陣痛を訴えて被告クリニックを受診し、同日、被告クリニックに入院した。
Cの分娩に至る経緯
ア 11月19日入院時の助産師による内診所見では、子宮口開大2cm、硬度は中、展退90%、児頭の位置はステーションは-3であり、破水はなかった。Y医師は、分娩監視装置を装着し、子宮口開大5cmくらいまでは経過観察を行い、その後分娩が進行すれば、ウテメリン(子宮収縮抑制剤)の点滴を行う方針とした。(乙A2p1,7、乙A23)
同日午後7時45分頃、子宮口開大は約4cmとなり、同日午後8時過ぎ頃から、Y医師は、原告X1に対し、ウテメリンの点滴静脈注射を開始した(乙A2p7)。
イ 同月20日午前8時50分頃、Y医師は、原告X1を診察したところ、子宮口開大が約4cmで、陣痛周期が9~10分であったことから、分娩誘発し、陣痛周期が2~3分となった後に無痛分娩を開始する方針とし、同日午前9時30分頃から、アトニン(陣痛促進剤)の点滴を開始した。(乙A2p6、乙A23)
コレ、何故に入院時はお産が進めば「ウテメリン」(子宮収縮抑制剤)を点滴する方針なの?
だって予定日ピッタリの40w0dに入院したのよね?
12:10 入院で
19:45 子宮口4㎝開大してきてるのに、なぜにウテメリン?もしかして、夜間だからって意味ですか?
で、翌朝8:50も4㎝ で、
9:30から今度はアトニンO(子宮収縮剤=陣痛促進剤)ですか!!!!???
そりゃあ、ママ赤ちゃんの共同作業である自然なお産からは程遠い、
子宮の収縮(陣痛)を薬剤で抑制してみたり、今度は促進(誘発)してみたり、全く逆の事をしてるんですもの、
自然のメカニズムがめちゃくちゃになっちゃっても不思議ではないです。
で、そこからは、なんか、赤ちゃん(児頭)高いんじゃないの?
という記載がズラズラズラズラ続き…
子宮口は開いてきているけど、ずっと、アタマ高いなって印象。
でも、嵌入は、してたのかなぁ?
産瘤できてるもんね…
そして、産瘤ばかり大きくなっているのを見ると、
それまでの経過も、
薬剤による陣痛促進で、
何度も何度も強い陣痛で先進部に圧力がかかっていたのかなぁ?
と思うのですが…
おそらく、硬膜外麻酔入っているから、
ママは努責かけてないよね?
なのに、産瘤だけデカくなる不思議…
子宮収縮薬のせいだな。
だから私、有料記事でも、陣痛を上手に過ごせ、と書いてますね。
叫ぶな、いきむな、呼吸法だぞ、と。
なぜなら、叫んで無駄にいきんでいると、
産瘤デカくなって、こういうことになるんですよ。
オ 同日午後7時40分頃、児頭の産瘤のみ先進し+2~+3の状態となった。また、陣痛発作が短く、努責が有効にかからない状態であった。その頃、Z助産師がY医師に診察するよう連絡し、同日午後7時45分頃、Y医師は、訪室し、内診をした。内診時に恥骨結合の裏に内診指は入らず、膣口側から児髪が見えていたことから、Y医師は、厚い産瘤があったとしても児頭の下降度はステーション0~+1あるいはそれよりも低い位置(+1~+2)であると考えた。子宮収縮時に児頭が下がって来ないため、Y医師は、このままでは産瘤だけが大きくなり分娩は進行しないと予測し、産瘤がさらに大きくなると吸引カップのかかりが悪くなり、経膣分娩が不可能となると予想した。また、Y医師は、胎児機能不全の傾向があり、原告X1について、微弱陣痛及び腹圧不全の状態にあると考えた。そこで、Y医師は、吸引分娩を行うことを決定した。(乙A2p12、乙A3、23、被告代表者p5~6)
カ 同日午後7時50分頃、ソフトカップで1回吸引をしたが、カップのかかりがよくなかった。そこで、ハードカップで5回の吸引を行い、併せてクリステレル圧出法(4回)を行った。
同日午後8時2分、Cが娩出された。
陣痛発作が短く、努責が有効にかからない…
それは、硬膜外麻酔によるものも、大きかったでしょう。
そりゃ、いきめないわ、麻酔かかってるんだから。
上記、医師の判断は間違ってないと思います。
どんどん産瘤だけが大きくなり、下降が悪い。
そりゃあ、すぐに吸引して何とかしたい(娩出させたい)と考えるのは当然です。
で、ソフトカップが装着うまくできず(産瘤が大きいと、当たり前だと思います)
ハード(金属)カップに変えたんですね。
ですね、そうなりますね。
そして、微弱陣痛なのは、薬剤による人工的な陣痛であるが故に起こりやすいし、
腹圧不全っていうのも、硬膜外麻酔が入っているから故のことでしょう。
更には、胎児心拍が不安定なら、なおさら、吸引分娩で急速遂娩を目指したのでしょう。
問題は、そこから…かな。
20:02に出生して
20:12 には全身色良好でアプガー10点ですか。
(3) 出生後のCの被告クリニックにおける経過等
ア 出生時、Cは、体重3212g、身長49.0cm、頭囲32.0cmであった。また、出生時、Cの右頭頂部に産瘤を認めたが、外傷、頭血腫はいずれもなかった。アプガースコアは9点(1分)/9点(5分)であった。 10分後に全身色が良好となり、10点となった。(乙A3、4、23)