父の体には、水が溜まりやすくなっていた。


私は月に一度、数日実家に戻るのだけれど

ある日、帰る前に電話で話したところ
『便が何日も出なくて苦しい』と父が言っていた。いわゆる便秘薬のようなものを飲んでもダメなんだそうだ。


お腹に水が溜まり、肺に水が溜まり…
尿は出てるけど便が出ない。
食べて押されれば出ると思って、頑張って食べてるけど出ないんだ、と。



これは大変だ。

あまり市販薬は飲ませられないし。
どうしよう。


実家に向かう途中駅の中に
健康食品を扱うお店がある。そこで目についたのが『辛い便秘をすっきり!』の文字。


手に取ったそれは
『爽快乳糖』という商品だった。
牛乳などに溶かして飲むものらしく
とりあえず効かなくてもいいや、という気持ちでお試しの一番数が少ないものを購入した。


電車内、効くかわかんないけど
便秘に良さそうなものを買ったのよ~と父にメール。


了解です。


とだけ(笑)苦しいからかあまり期待してないからか、そっけない返信がきたしょんぼりしょんぼり

まぁ仕方ない。私だって期待してないってば!



自宅に着くと
おう!と言って手をあげ、これ見てくれよ、と父がお腹をさすっている。
思ったよりは元気そうだけど
やはりお腹は便秘のせいでとても苦しそうだ。



買ってきたものを見せる。
へぇ~と やはり反応薄い(笑)

なんにもしないよりはさぁ…と私も言うしかなかった。


とりあえず、お昼の前に飲んでみることになった。牛乳に溶いて準備した。
あんまり興味なさげに見ていた父。

せっかく買ってきたんじゃ、飲むか…。
とそれを飲んだ。
しばらくご飯はいらないよ、と言う。
それだけお腹が苦しいんだな( ω-、)


そのあと、しばらく眠ったのだろうか。
そのへんはあまり覚えていないのだけれど。


夕方。


父と母と3人で大爆笑することになる。
朗報を告げるその音色は…
私たち3人を明るくさせた。


え?!


ちょっと!!!!(笑)


なんなの!!!


父が一番笑っていたかも。