やはり、父は肝硬変へ移行していた。

血液数値にも表れているらしい。


ただ、肝硬変にも程度(ステージみたいなもの?)があって 現段階では比較的初期からもう少し進んだあたり?のようだ。



薬に利尿剤が追加される。
体の水分を尿量を増やして外に排出する。そして浮腫みをなくそう、ということらしい。


利尿剤の服用は、血圧の低下や腎臓への負担など副作用が多々ある。
そんな説明を受け
『また薬が増えるんですかー』と父は笑っていた。


肝硬変は治らない。
これはよく言われること。
ただ、色々調べて
肝臓は再生機能の高い臓器であることを知った。頑張れる臓器なのだ。


肝硬変では肝臓が固くなり、肝臓の機能が弱っていく。残された生きた肝細胞に頑張ってもらうしかない。


この頃から、私は人に父の病気について話すようになっていた。
肝硬変、というワードを聞いたとたんに
『あぁ~お酒好きなのね~大変だ』と、
酒好きの自堕落なおっさんが肝臓壊したんだ的な 決めつけたことを言われて腹立つこともあった。


父はお酒はほぼ飲めません。

肝炎は、アルコール性のものや脂肪肝からくるもの、ウイルス性のもの。色々あるのだ。アルコール性の肝炎から肝硬変に移行するのはよほどのことがなければないらしく、飲酒を控えたり禁酒することで改善されるようだ。


あぁ~お酒好きなのね~と言われると
不摂生で病気になったと言われているようでイラっとしたなぁプンプン


利尿剤を服用し、尿量が増加した父は
トイレの頻度が上がった。戻ってきたと思うとまたすぐ、といった感じで
なんだか忙しそうだガーン
かわいそうに。

元々血圧が低めの父は、血圧の低下も心配されるところであった。
時々、頭がフラフラするなどと言うようになった。んー、やはり副作用だな。


足の浮腫みは少しずつ緩和されているように感じた。



でも。


今度は他に異変が起きたのだ。


父は便秘がちだったのだけれど
お腹が明らかに膨らんでいるのだ。


腹水。これも調べた過程で何度となく目にした言葉だった。


次の診察で腹部エコーを撮る。
やはりお腹に水が溜まっていた。


先生はそんなに多くないという。

利尿剤は服薬に加えて
週に1~2回の点滴が行われるようになった。病院で点滴を受けた帰り道は
車で15分ほどの間に、家まで我慢出来ずにコンビニやスーパーのトイレを拝借するくらいだったそうだ。


お腹の水は、比較的早く消失した。


が。

しかし。

次から次へとやってくるもので
今度は肺に水が溜まりはじめたのだ。

肺に水が溜まると、息苦しいことがある。当然っちゃ当然。

病院で撮ったレントゲンには
白く水が溜まった部分が写っていた。



ここからしばらくの間、
体に溜まる水との闘いの日々を過ごすことになる。