暑いっっ!


下界は40℃近くあるの??

焼け死ぬよ~


そー思うと

北アルプスなんて天国なんだろうけど...


それでも標高2300mでテント泊しても、

ジャンパーに寝袋で明け方肌寒く目が覚めるくらい。

山小屋だとTシャツに寝袋(コロナ対策で布団に直接肌をつけさせない)だけでも暑くって。


この暑さ

地球が温暖化したら日本の夏の通常で、

そのうち「今日は43℃です」なんて天気予報で言われるんだろうね


いやはや

未来はどうなるやら...



そうそう

昨日、とんだ失言をしそうになったの


北アルプスは三俣蓮華小屋~黒部五郎岳~北ノ俣岳~太郎平小屋15kmを縦走中


想像以上の稜線の長さに足裏は焼け付く痛さ。

暑さと荷の重さ。

夕暮れまでに小屋に辿り着けない予感ドクロ


アタシ達を追い抜いた若い女の子は涙で目を赤くしながら走り去ったし

(1人で心細かったのかアタシ達を見て安堵していた)


焦る気持ちで中俣乗越を目指し夕暮れ近く藪こぎしてる時

藪前からひょろりとした優しげな男性と40才過ぎの人が出てきた。


優しげな顔から話しかけやすそうで、

思わず「北ノ俣岳はまだですかね?」


「まだまだ先ですよ」


エッーー!!

(もう直ぐと励みに頑張ってたので、

たぶんかなり落胆した顔になったと思う)


「中俣乗越なら15分ほどですよ」


「15分か...」


ところでこの人達ってこんな時間から黒部五郎岳小屋まで歩くの??

夕暮れまでに辿り着けるような距離違うんやけど...

それにむちゃくちゃ軽装。

この人達も大丈夫なん?

自分の方が相当ヤバい状況で他人を心配してる場合じゃないのに(笑)


余裕があったら普段なら

「かなり遠いですよ(大丈夫か?って意味)」

「黒部五郎岳肩からの下山道がハードなので気をつけてくださいね」


などなど声掛け情報交換し挨拶して去るんだけどね


この時は自分がしんどすぎて、

更に笹とハイマツを掻き分け歩くので腕が擦り切れ赤く痛み、足下は見えないから何度も穴や石で挫くしえーん


ハイマツを指差しながら

「これのせいで腕(見せながら)が痛くって....

ずーーとこれ(藪)なんで痛いし足下も隠れて見えなくって大変でした~」って愚痴

(オバハンの愚痴なんて聞きたくないわな)


愚痴りながら去ると...


旦那が後ろから興奮して走ってきた

「○○さーん 中島さんや!」


誰やねん中島さんって

山小屋に泊まってた客か??


「誰なん?」


「エベレストの人やん!

カメラ提げてたやろ??」


カメラ提げてたっけ?


って...

「エベレストって あの回廊の人??」


「そーやで 中島健郎やで」


「うっそ!? マジで??

ヤバい もう少しで「こんな遅くに大丈夫ですか?? 遠いので気をつけてくださいね!」って言いそうやったわ」


疲れて死にそうな顔した素人以下の分際で登山の神様みたいな人に軽はずみな失言をしそうに...


ホントに言ってたら、

きっと心の中で

「誰に物言ってるねん。このド素人が」って思われたかもアセアセ

(穏やかな方なのでそんな事は思わないだろうけど)



登山好きなら知ってるだろうが、

中島健郎氏は登山家でカメラマン。

シスパーレやラカポシ(いづれもパキスタン)の未踏ルートを登頂しピオレドール賞(登山家に贈られる世界的賞)も受賞。


すーーごい登山家なんです

それも撮影機材担ぎながら


見た感じ絶対にそんな体力なさそうなのに...


ちなみに登山を知らなくても、

「世界の果てまでイッテQ!」のイモトアヤコのエベレスト登頂の大雪崩で中止になった際も企画参加し現地入りしてたそうだし、番組では他にマナスルやマッキンリー登頂にも参加。


アタシも興奮してNHKのグレートヒマラヤトレイルシリーズ見てたよ

なのに...

あんなに何度も録画もみてたのに顔を忘れてたなんて...


コロナじゃなければ8000mくらいの山にいる人が3000mの普通の山に降臨してたのに

アタシのバカーー!


で、旦那にサイン貰わなかったん?

って聞いたら、突然すぎて全く頭に無かったらしいアセアセ


翌日、泣いて走り去った女の子に会ったので、

気づいた?って聞いたら

握手してもらったそう。


泣いてもちゃっかり見てるよね爆笑


↓黒部五郎岳のカール


↓中俣乗越の手前で神様が降臨してた