タクシー会社がハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など環境対応車の導入を加速しています。

日本交通は来春までにHVを5割前後増やし、350~400台規模にします。

第一交通産業は最大で50台のEVタクシー導入を計画。

環境意識の高い個人や企業の利用が増えており、利用の底上げにつなげます。


日本交通はトヨタ自動車のHV「プリウス」を240台保有しており、来春までにHVの割合が全保有台数の

1割を超える見通し。

タクシー240台を運行する中堅のアシスト(東京・墨田)は年内にも福祉車両を除く全車両をHVに切り替え

ます。

日の丸自動車グループ(東京・文京)も既にタクシー約1000台のうち2割で対応しました。


HVタクシーはガソリン1リットルで15km程度と、液化石油ガス(LPG)を使う通常のタクシーの約3倍走り、

CO2の排出量が大幅に減らせます。

LPGの価格が上昇していることも追い風となっています。


CO2を排出せず、より環境に優しいEVの利用も徐々に進みだしました。

第一交通産業は昨年8月以降、日産の「リーフ」を16台導入、北九州市など6拠点で運行を始めました。

ハイヤー大手の日の丸リムジン(東京・文京)は年内にも米テスラ・モーターズのEVを3台程度導入します。

1会の充電で走れる距離が短いなど課題はあるが、環境対応を強める各社が採用を検討しています。


東京のタクシー業界団体「東京乗用旅客自動車協会」(東京・千代田)によると、都内では計約1000台の

EV・HVが営業中。

都内を走るタクシー(約4万台)の2~3%程度だが、国や地方自治体も事業者を支援しており

「今後は急速に増える」(日本交通の川鍋一朗社長)という。


(記事参考:日本経済新聞 1/23夕刊)