伊藤忠商事グループはつくば市で電気自動車(EV)を核とした次世代環境都市の実験を始めます。

使用済みの車載電池をコンビニエンスストアの太陽光発電の蓄電池として再利用したり、

1台の車を複数の利用者が共用するカーシェアリングでEVを活用したりして、

循環型の都市インフラを目指します。

EVの本格普及が見込まれる2012年をメドに、運用システムを自治体などに売り込みます。


来年3月から始める実験にはファミリーマート、ガソリンスタンド(GS)の伊藤忠エネクスなど

伊藤忠のグループ企業のほか、オリエントコーポレーション、車載リチウムイオン電池大手の

米エナデルなど計15社が参加。

マツダが小型車「デミオ」をベースにしたEVを提供します。

つくば市や産業技術総合研究所などもアドバイザーとして加わります。


つくば市内のコンビニ、GSに太陽光発電システムとEVの充電設備を設置。

太陽光で店舗で使う電力やEV充電の電力を供給します。


電力の流れを自動調節する次世代送電網(スマートグリッド)を使った発電システムとして、

電力需要が一定水準を超えると自動的に空調温度を変えるなど、電力を有効に配分します。

将来的には店舗とEV充電に必要な電力のほぼ全量を再生可能エネルギーでまかなうことを目指します。


太陽光発電で昼間につくった電力を夜間に使うには大容量の蓄電池が必要となります。

実験では、使用済みのEV車載電池をコンビニやGSの備え付け蓄電池として再利用する方法を探ります。


車載電池を再利用する仕組みも確立します。

EV電池に充放電履歴を記録する装置を取り付け、

EVでの利用時には電池の劣化状態などの遠隔監視も可能とします。

このデータをもとに再保険会社が製品保証を付け、2次利用しやすくします。


コンビニなどにはカーシェアリング方式でEVを配置します。

非接触ICカードで車の利用料と電気料金を連動して課金するシステムは自治体などに売り込み、

太陽電池やEVを購入するコンビニなどへの助成を促します。

つくば市のような中規模都市でコンビニ、GS50店舗にEV50台を配置し、

太陽光発電システムなどを設置する場合、初期投資は15億円程度になるといいます。


(記事参考:日本経済新聞 11/27)